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レポート解説Hilo Research

Asia ex-Japan rates markets:Nomuraは政策織り込みの変動下で選別的なアジア金利ペイとカーブ取引を維持

Nomuraはシンガポールとタイの金利ペイ、インドのフラットナー、選別的な韓国レシーブ、中国のスティープナー、香港フロントエンドのレシーブ取引を選好する。見方は実質利回り、Nomura予想を上回りがちな政策織り込み、歴史対比でスティープまたはフラットなカーブ評価に基づく。

機関Nomura
日付20260922
業界Asia rates

要約

Nomuraはシンガポールとタイの金利ペイ、インドのフラットナー、選別的な韓国レシーブ、中国のスティープナー、香港フロントエンドのレシーブ取引を選好する。見方は実質利回り、Nomura予想を上回りがちな政策織り込み、歴史対比でスティープまたはフラットなカーブ評価に基づく。

取引見通し:5y SGDとタイ金利をペイ、インドのフラットナーを選好、韓国対台湾でレシーブ、中国1s5sスティープナーと香港1y IRSレシーブを開始。
アジア金利金利スワップ実質利回りカーブ・フラットナー中央銀行の政策織り込み原油感応度香港金利
  • 市場は2027年第1四半期末までのインド、韓国、米国の利上げをNomura予想以上に織り込んでいる。
  • タイと台湾はインフレ調整後の債券利回りがアジアで最も低い市場の一つであり、ペイポジションを支える。
  • Nomuraはインドのフラットナーを選好する。短期のRBI織り込みは堅調に推移し得る一方、原油価格が下落すれば長期ゾーンにはより大きな低下余地があるためである。
  • 韓国の政策織り込みとカーブ評価は、台湾対比での韓国レシーブを支持するが、9月CPI発表を注視する必要がある。
  • 中国の相対的にフラットなカーブは1s5s NDIRSスティープナーを支持し、香港フロントエンド金利はアウトパフォームする可能性がある。

レポート解説

概要

このアジア(日本除く)金利戦略アップデートは、FOMC後の市場変動と広範なカーブ・フラットニングを受け、選別的な方向性および相対価値取引を維持する。Nomuraは実質利回り、予想中央銀行パス、原油感応度、歴史対比のカーブ評価で市場を区別している。

主要見解

FOMC会合後、アジア金利は上下双方に変動したが、カーブ・フラットニングは共通したテーマだった。香港、シンガポール、そして一定程度韓国の金利は底堅く推移した一方、台湾とタイの金利は大幅に低下した。Nomuraは、実質利回りが低い、または中央銀行がまだ利上げを開始していない市場、具体的にはシンガポールとタイでのペイを引き続き選好する。実質利回りが高く、既に数回の利上げを実施した市場、特に韓国と一定程度インドネシアにはより前向きである。実質利回りは高いがRBIが利上げ直前とみられるインドでは、フラットナーを選好する。イランと米国の緊張緩和の可能性に関する報道は楽観をもたらし得るが、地政学的プレミアムは一部残るとみている。 今後6カ月について、市場はNomura予想より大きな金融引き締めを織り込んでいる。2027年第1四半期末までに、市場はRBIの89bp利上げを織り込む一方、Nomura予想は50bp、BOKは67bpに対しNomura予想は50bp、Fedは63bpに対しNomura予想は25bpである。供給要因によるインフレが最終的に成長を圧迫し、この織り込みを過大にし得ることは認めるものの、金融環境の引き締まりを示す明確な兆候はない。クレジットスプレッドは依然低く、大半の株式市場は底堅く、アジア(日本除く)のPMIなど成長指標もプラスを維持している。また、利上げサイクルの開始時には、市場は最終的な引き締め度合いを過大に織り込みやすいと指摘する。 インドでは、Nomuraのエコノミクスチームは食品・原油価格の上昇加速とスーパーコアの勢いを背景に、RBIが2026年10月と12月にそれぞれ25bp利上げすると予想する。ただし、H2FY27の成長鈍化とH2 2027の総合インフレ率4%未満への低下を見込み、2027年の追加利上げは予想せず、ターミナルレートは5.75%としている。10月7日のRBI会合が近く、RBIが流動性正常化の意図を示しているため、フロントエンドの織り込みはすぐには低下しにくい。原油価格が下落しても、USD80/bbl近辺までの大幅下落でない限り、5yなど長期のスワップにはフロントエンドより低下余地があるとみており、NDOISフラットナーを選好する。 韓国では、6カ月後のCD fixingと政策金利のスプレッドが現在の約20bp近辺にとどまると仮定すれば、市場はほぼ3回の利上げを織り込んでいる。これは、2026年11月と2027年2月に各25bp利上げを想定するNomuraエコノミクスチームの3.50%政策金利見通しを上回る。BOKは既に2回利上げしているため、Nomuraは現行の織り込みを反転させる韓国対台湾のH26-5yレシーブにやや強い確信を持ち、確信度は3/5とする。BOK織り込みに重要な韓国9月CPIの10月2日発表後に再評価する。 Nomuraの評価分析では、5月と6月に合計100bp利上げしたインドネシアを除き、アジア(日本除く)の大半の実質政策金利は1%未満である。台湾の実質政策金利は約0%、タイはマイナスである。一部のアジア市場は実質10年利回りが約2%以上で、約2.7%の米国10年実質利回りを下回るが、近年の地域金利ボラティリティが米国より低いことを踏まえれば妥当とみられる。低インフレを調整しても、台湾とタイは依然として実質債券利回りが最も低い市場の一つであり、ペイポジションを支える。Nomuraは確信度4/5の12月タイ2s10sフラットナーと、確信度3/5の12月タイ5yペイを継続する。 原油感応度は高まっている。アジア金利の米国金利に対する平均betaは2026年年初来で0.56となり、2025年の0.49、2022-24年の0.3-0.4から上昇した。10y KTBの10y USTに対する最新betaは1.32へ上昇し、2016-25年平均の0.34を上回る。インドネシア、韓国、インドは原油価格変動への感応度が最も高く、原油がUSD10/bbl上昇するごとに、5y IndoGB利回りは29bp、5y韓国・インドのスワップは約20bp上昇すると推定する。 長期ゾーンでは、Nomuraはアジアのタームプレミアムはプラスであり、歴史的にスティープなスワップカーブに表れているとみる。台湾とタイの2s10sカーブは歴史の約95%分位、韓国とシンガポールの2s10s、およびインドの2s5sは約75%分位に位置する。10年データによる回帰では、米国の2s10sスプレッドはなお公正価値より46bpワイドで、韓国の25bpの2s10sスプレッドは公正価値より36bpスティープと推定する。韓国の10年実質KTB利回りは約1.85%で、アジアでは相対的に高い。対照的に、最近の履歴を調整するとオーストラリアと中国のカーブは相対的にフラットである。 中国では、Nomuraは5.4bpで12月1s5s NDIRSスティープナーを開始し、確信度は3/5とする。同時に、66.3bpで12月5yペイ対30y CGBロングのポジションをクローズする。30y CGB先物の建玉が月初の約RMB244bnからRMB289bnへ増加し、8月14日の過去最高RMB299bnに近づいたため、30y CGBにはより慎重になっている。香港では、Nomuraは4.30%の示唆水準、午後4時30分終値より5bp低い水準で、2027年3月の1y IRSレシーブを開始し、確信度は3/5とする。香港の銀行がプライムレートを据え置き、Fed利上げ後もHIBOR fixingが上昇しなかったことが根拠である。ただし、この取引は米国フロントエンド金利の動きに敏感であり、既に3回の完全な利上げが織り込まれているため、Nomuraはより良い水準で米国レッグをペイする機会を探る。

分析フレームワーク

Nomuraは市場が織り込む中央銀行の利上げと自社のエコノミクス予想を比較し、その後、実質政策・債券利回り、原油感応度、歴史的カーブ分位、回帰に基づく公正価値推定を組み合わせて、相対価値および方向性の金利取引を選定する。今後の政策・インフレ発表を再評価のポイントとしている。

手法メモ

  • 業界・産業分析フレームワーク需給フレームワーク

    インフレ、成長、流動性環境、地政学的な原油リスクの評価

    レポートは、食品・原油インフレ、成長、金融環境、地政学的リスクが政策予想と金利市場にどう影響し得るかを評価している。

  • 債券・クレジット分析イールドカーブ分析

    歴史的なカーブのスティープさと回帰ベースのカーブ公正価値

    Nomuraは2s10sまたは2s5sのカーブ勾配を歴史的分布と比較し、過去10年のデータを使って公正価値を推定することで、フラットナーまたはスティープナー取引を裏付けている。

  • クオンツ・ファクター・ポートフォリオ理論ベータ・アルファ分析

    米国債利回りと原油価格変化に対する金利感応度

    レポートは歴史的betaを用い、とりわけインドネシア、韓国、インドのアジア金利が米国利回りと原油価格の変化にどう反応し得るかを定量化している。

資産マッピングと比較

投資テーゼから固有資産への構造化マッピング(強み、弱み、同業、リスク)。

  • Singapore 5y rates
    Nomuraは実質利回りが低く、中央銀行がまだ利上げを開始していないため、ペイ見通しを維持する。
    強み
    低い実質利回り評価がペイの根拠を支える。
    比較
    シンガポールのカーブは歴史的にスティープで、2s10sは約75%分位にある。
  • Thailand rates
    Nomuraは12月2s10sフラットナーと12月5yペイポジションを維持する。
    強み
    実質政策金利がマイナスであり、実質債券利回りがアジアで最も低い市場の一つである。
    比較
    タイの2s10sは歴史の約95%分位に位置する。
  • India NDOIS
    Nomuraはフラットナーを選好する。短期のRBI織り込みは堅調に推移し得る一方、長期ゾーンにはより大きな低下余地があるためである。
    強み
    市場のRBI織り込みはNomuraのターミナルレート見通しより積極的である。
    弱み
    短期の食品・原油インフレは10月と12月の利上げ予想を支える。
    比較
    インドは実質利回りが高く、原油感応度も高い。
    リスク
    原油価格変動はカーブに影響し得る。原油がUSD10/bbl上昇するごとに、5yインドスワップは約20bp上昇すると推定される。
  • Korea versus Taiwan rates
    Nomuraは韓国の政策織り込みを反転させるため、韓国対台湾のH26-5yレシーブを選好する。
    強み
    韓国は既に2回利上げしており、市場の政策織り込みとカーブはNomura予想および公正価値対比で割高にみえる。
    比較
    韓国カーブは公正価値より36bpスティープと推定され、台湾の実質債券利回りは最も低い水準の一つである。
    リスク
    韓国9月CPI発表はBOKの織り込みを変化させる可能性がある。
  • China NDIRS and CGBs
    Nomuraは12月1s5s NDIRSスティープナーを開始し、12月5yペイ対30y CGBロングのポジションをクローズする。
    強み
    最近の履歴を調整すると、中国カーブは相対的にフラットにみえる。
    弱み
    Nomuraは30y CGBに慎重である。
    比較
    新たなスティープナーは5.4bpで開始し、クローズした5y対30y CGBポジションは66.3bpだった。
    リスク
    30y CGB先物の建玉はRMB289bnに達し、従来のRMB299bn高値に近い。
  • Hong Kong 1y IRS
    Nomuraは2027年3月の1y IRSレシーブポジションに入る。
    強み
    香港の銀行はプライムレートを据え置き、Fed利上げ後もHIBORは上昇しなかった。
    比較
    示唆されるエントリー水準は4.30%で、午後4時30分終値より5bp低い。
    リスク
    このポジションは米国フロントエンド金利の動きに敏感である。

主要データ

  • 2027年第1四半期末までに市場が織り込むRBI利上げ89bpNomura予想は50bp。
  • 2027年第1四半期末までに市場が織り込むBOK利上げ67bpNomura予想は50bp。BOKは7月と8月に各25bpの利上げを既に実施した。
  • 2027年第1四半期末までに市場が織り込むFed利上げ63bpNomura予想は25bp。
  • アジア金利の米国金利に対するbeta0.56 in 2026 YTD2025年の0.49、および2022-24年の0.3-0.4から上昇。
  • 10y KTBの10y USTに対するbeta1.32 latest2016-25年平均の0.34に対して。
  • 原油価格の影響USD10/bbl increase5y IndoGB利回りを29bp、5y韓国・インドスワップを約20bp上昇させると推定。
  • 韓国カーブの評価36bp steeper than fair value現在の25bpの2s10sスプレッドに基づく。
  • 米国カーブの評価46bp wider than fair valueNomuraが過去10年データで行った回帰に基づく。

影響と示唆

Nomuraの取引選択は、政策正常化、インフレ、原油リスクに対する地域ごとのエクスポージャーが不均一であることを反映する。低実質利回り市場は金利上昇に脆弱とみなし、韓国の政策パスとカーブは割高と判断する。インドではRBIの最終パスがより穏やかな場合、長期ゾーンがフロントエンドをアウトパフォームすると見込み、中国と香港で相対的なカーブ価値の機会を見出している。

リスク

  • イランと米国の緊張緩和の可能性に関する報道があっても、地政学的プレミアムは残る可能性がある。
  • 香港のレシーブポジションは米国フロントエンド金利の変動に敏感である。
  • 原油価格上昇はインドネシア、韓国、インドの金利を大幅に押し上げ得る。
  • 韓国9月CPI発表はBOKの織り込み予想を変え得る。
  • 30y CGB先物の高い建玉は、Nomuraが30y CGBに慎重な理由となっている。

注目点

  • NomuraがBOK織り込みに重要とする、10月2日の韓国9月CPI発表。
  • 10月7日のRBI会合と、流動性正常化が続く証拠。
  • インドの食品、原油、スーパーコアのインフレ動向。
  • 原油価格の動きとアジア金利感応度への影響。
  • Fedの動き後の香港プライムレートとHIBORの動向。
浙江ICP第2022035445-5号
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