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レポート解説Hilo Research

South Korea technology exports レポート解説

メモリー輸出は前年比290%増となり、DRAM、NAND、SSDが牽引して200%超の成長を7か月連続で達成した。HBM材料代理指標はSamsung ElectronicsがSK Hynixに対して改善したことを示す一方、OLED輸出は弱く、MLCC、電池、半導体装置はプラスを維持した。

機関Goldman Sachs
日付20260901
ティッカー005930.KS, 005935.KS, 000660.KS, 009150.KS, 034220.KS
業界South Korea technology hardware and semiconductor supply chain

要約

メモリー輸出は前年比290%増となり、DRAM、NAND、SSDが牽引して200%超の成長を7か月連続で達成した。HBM材料代理指標はSamsung ElectronicsがSK Hynixに対して改善したことを示す一方、OLED輸出は弱く、MLCC、電池、半導体装置はプラスを維持した。

韓国テック輸出メモリーDRAMNANDHBMAIインフラ半導体装置OLEDMLCCリチウムイオン電池
  • メモリー輸出は前年比290%増で、200%超の成長が7か月連続となった。
  • DRAM輸出は前年比412%増で、2008年1月の追跡開始以来の最高成長率。
  • NANDチップとSSDの輸出はそれぞれ前年比343%増、480%増。
  • Samsung ElectronicsのHBM関連プラスチックフィルム輸入は7月に前年比134%増、SK Hynixのエポキシ樹脂輸入は18%減。
  • ディスプレイ輸出は5%減。LCDは9%増だったが、OLEDは8%減。
  • MLCC、リチウムイオン電池、WFE機器の輸出はそれぞれ前年比15%増、5%増、129%増。
  • WFE機器輸入は前年比153%増で、レポートはこれをメモリー供給企業の技術アップグレードと能力拡張に結び付けている。

レポート解説

概要

Goldman Sachsは、2026年8月の韓国のメモリー、ディスプレイ、MLCC、リチウムイオン電池、半導体ウエハ製造装置に関する輸出入を追跡している。中心的な結論は、メモリーと半導体投資の勢いが非常に強い一方、ディスプレイ輸出は弱く、Samsung ElectronicsとSK HynixのHBM関連材料フローは分化したというものだ。

主要見解

前年より稼働日が0.5日少なく、2026年8月は22.0日、2025年8月は22.5日だったにもかかわらず、8月のデータは全般的に良好だった。メモリーが突出し、輸出額は前年比290%増となり、200%超の成長は7か月連続となった。DRAM輸出は412%増で、Goldman Sachsが2008年1月に追跡を開始して以来の最高成長率だった。NANDチップ輸出は343%増で、3桁成長は10か月連続、SSD輸出は480%増だった。MOTIEは、AIインフラ構築によるメモリー需要と、需給逼迫による継続的な価格上昇を好調の要因に挙げた。 Goldman Sachsはこの輸出の強さを、韓国の主要メモリー供給企業の大幅な第3四半期成長予想に結び付けている。Samsung Electronicsについて、3Q26のメモリー売上高は前年比446%増、DRAMは466%増、NANDは402%増と予想する。SK Hynixについては、同期間の総売上高を305%増、DRAMとNANDの売上高をそれぞれ291%増、392%増と見込む。これらの予想は、貿易データが強いAI関連需要と広範なメモリー価格支援の双方を反映しているという見解を補強する。 HBMについて、レポートは韓国の生産拠点への特定の日本製パッケージ材料輸入を出荷代理指標として使用する。SK Hynixが主にNamicsからMR-MUF材料を調達していると考えるため、IcheonとCheongjuへの日本からのエポキシ樹脂輸入をHynixのHBM生産の指標とする。Samsungが主にResonacからTC-NCF材料を調達していると考えるため、HwaseongとPyeongtaekへのプラスチックフィルム輸入をSamsung Electronicsの指標とする。Goldman Sachsは、これらの材料フローが各社のHBM出荷と強い相関を示してきたとしている。 これらのHBM代理指標は7月に乖離した。SK Hynix関連のエポキシ樹脂輸入は前年比18%減で、7月までの年初来では1%増にとどまった。Samsung Electronics関連のプラスチックフィルム輸入は7月に前年比134%増、7月までの年初来では84%増だった。レポートはこの差を、両社が一様に加速しているのではなく、Samsung ElectronicsのHBM競争力が力強く回復している証拠と解釈する。 ディスプレイは主な弱点だった。8月の総ディスプレイ輸出は前年比5%減で、LCD輸出は9%増だった一方、OLED輸出は8%減だった。MOTIEは、プレミアムOLED製品の需要は堅調であるものの、川下企業からの価格圧力により平均販売価格が低下したと述べた。この混合的な背景に沿って、Goldman SachsはLG Displayの3Q26売上高を前年比2%減、Samsung Displayを1%増と予想する。 その他の追跡品目は前向きな状態を維持した。MLCC輸出は前年比15%増で、2桁成長は4か月連続だった。Goldman Sachsは、AIサーバーおよび自動車向けMLCCの継続的な強さを主因に、Samsung Electro-Mechanicsの3Q26 MLCC売上高が前年比44%増となると予想する。リチウムイオン電池輸出は8月に前年比5%増となり、5月の53%増後も前年比プラス成長を維持した。MOTIEは、鉱物価格上昇による平均販売価格の上昇、欧州EV市場の拡大、北米ESS市場の成長を要因に挙げた。 半導体ウエハ製造装置の貿易も強かった。8月の輸出は前年比129%増、輸入は153%増となった。Goldman Sachsは、特に強い輸入増が、メモリー供給企業による技術アップグレードと能力拡張に向けた設備投資の増加に起因するとみる。これは、メモリー上昇局面が現在の出荷増だけでなく、将来の生産能力への投資も伴うというレポート全体の結論を支える。 企業別の評価手法は評価の背景を示すが、レポート全体で単一の評価を確立するものではない。Samsung Electronicsの普通株と優先株はいずれもBuyで、12か月目標株価はそれぞれW490,000、W360,000。普通株の目標は2026-2027EのEV/EBITDAベースSOTPで、優先株の目標は、2要因モデルのディスカウントと過去1か月の優先株対普通株平均ディスカウントを平均した27%のディスカウントを適用する。SK Hynixの12か月目標はW3,500,000で、平均2026E/27E P/Eの9.0Xに基づく。Samsung Electro-MechanicsはBuyで、2027E-2028E EV/EBITDA主導のSOTPに基づくW2,250,000の12か月目標。LG DisplayはNeutralで、0.9xの12か月フォワードP/Bに基づくW11,600の目標となっている。 明示された企業別リスクは、好調な輸出データが期待される利益や評価に結び付かない可能性を示す。Samsung Electronicsはメモリー需給悪化、スマートフォン利益率の急低下、モバイルOLEDシェア喪失に直面する。SK Hynixは従来型メモリー需要の低迷、技術移行遅延、SamsungのHBM進展、AI関連設備投資の減少に直面する。Samsung Electro-MechanicsはMLCC供給増の上振れ、またはAIサーバー・自動車・スマートフォン需要の弱さにさらされる。LG DisplayはIT LCDパネル価格とTV OLED出荷水準に敏感である。

分析フレームワーク

レポートはまず、主要な韓国テック製品の月次貿易データを前年比・前月比で比較する。次にメモリー輸出をAI需要と価格に結び付け、3Q26の企業別売上予想へつなげるとともに、日本からのHBM材料の地域別輸入をSamsung ElectronicsとSK Hynixの出荷代理指標として用いる。その後、ディスプレイ、MLCC、電池、WFEの動向を検討し、企業別の評価手法と下振れリスクを示す。

手法メモ

  • その他その他

    前年比・前月比比較による月次輸出入追跡

    Goldman Sachsは定期的な韓国貿易系列を追跡し、テック製品の需要および生産活動の変化を捉える。前年比比較はトレンドの強さを示し、月次変動は短期的な加速・減速の把握に役立つ。

  • 業界・産業分析フレームワーク需給フレームワーク

    メモリー需給・価格分析

    レポートはAIインフラ需要と供給超過需要による価格上昇でメモリー輸出の増加を説明し、その条件を供給企業の売上予想に結び付ける。

  • その他その他

    HBM材料輸入の代理分析

    レポートは、これらの材料フローと企業別出荷の強い過去の相関を観察しているため、SK Hynix生産拠点へのエポキシ樹脂輸入とSamsung Electronics生産拠点へのプラスチックフィルム輸入をHBM出荷規模の代理指標として扱う。

  • バリュエーション手法SOTP(事業別合算)評価

    EV/EBITDAベースのSOTP評価

    レポートは2026-2027EのセグメントEV/EBITDAを用いてSamsung Electronicsを、2027E-2028EのEV/EBITDAを用いてSamsung Electro-Mechanicsを評価し、各事業の評価額を合算して12か月目標を導く。

  • バリュエーション手法PER・PEG評価

    SK Hynixの平均フォワードP/E評価

    SK HynixのW3,500,000の12か月目標は、平均2026Eと2027Eの利益に9.0Xの倍率を適用している。

  • バリュエーション手法PBR評価

    LG DisplayのフォワードP/B評価

    LG DisplayのW11,600の目標は、12か月フォワード簿価に0.9xの倍率を適用している。

資産マッピングと比較

投資テーゼから固有資産への構造化マッピング(強み、弱み、同業、リスク)。

  • Samsung Electronics (005930.KS) and Samsung Electronics (Pref) (005935.KS)
    堅調なメモリー輸出とHBM関連プラスチックフィルム輸入の増加は、メモリーおよびHBM競争力の力強い回復というレポートの見方を支える。
    強み
    3Q26のメモリー売上高は前年比446%増、DRAMとNANDはそれぞれ466%増、402%増と予想される。HBM代理指標は7月に前年比134%増、年初来では84%増。
    弱み
    レポートはスマートフォン利益率とモバイルOLED市場シェアへのエクスポージャーを指摘する。
    比較
    同社のHBM材料代理指標はSK Hynixを大きく上回った。後者の7月輸入は前年比-18%、年初来ではわずか1%増だった。
    リスク
    メモリーの需給大幅悪化、スマートフォン利益率の急低下、モバイルOLED市場シェアの喪失。
  • SK Hynix Inc. (000660.KS)
    同社は極めて強いDRAM・NAND動向の直接的な恩恵を受けるが、HBM材料輸入の代理指標は7月に弱含んだ。
    強み
    3Q26の総売上高は前年比305%増、DRAMとNANDはそれぞれ291%増、392%増と予想される。
    弱み
    エポキシ樹脂輸入は7月に前年比18%減、年初来では1%増にとどまった。
    比較
    HBM代理指標は、Samsung Electronicsのプラスチックフィルム輸入の前年比134%増、年初来84%増を下回った。
    リスク
    メモリー需給悪化、技術移行の遅延、スマートフォン・PC・サーバー需要の低迷、SamsungのHBM進展、AI関連設備投資の減少。
  • Samsung Electro-Mechanics (009150.KS)
    同社は、AIサーバーおよび自動車向けを中心とするMLCC輸出の継続的な拡大と関連する。
    強み
    Goldman Sachsは3Q26のMLCC売上高を前年比44%増と予想し、Buy評価とW2,250,000の12か月目標株価を維持している。
    リスク
    業界のMLCC供給増が予想を上回ること、またはAIサーバー・自動車・スマートフォン需要が予想を下回ること。
  • LG Display (034220.KS)
    同社はOLED輸出の弱さとディスプレイの価格圧力にさらされる一方、LCD輸出の増加が一部を相殺する。
    強み
    LCD輸出は前年比9%増で、MOTIEはプレミアムOLED製品の需要は堅調と述べた。
    弱み
    OLED輸出は8%減で、Goldman SachsはLG Displayの3Q26売上高を前年比2%減と予想している。
    比較
    Samsung Displayの3Q26売上高は前年比1%増が見込まれるのに対し、LG Displayは2%減の見込み。
    リスク
    IT LCDパネル価格およびTV OLED出荷の上振れ・下振れ。

主要データ

  • 8月の稼働日22.0 days2025年8月の22.5日より0.5日少ない
  • メモリー輸出+290% yoy前年比200%超の成長が7か月連続
  • DRAM輸出+412% yoy2008年1月の追跡開始以来の最高成長率
  • NANDチップ輸出+343% yoy3桁成長が10か月連続
  • SSD輸出+480% yoy2026年8月
  • Samsung Electronicsの3Q26メモリー売上高予想+446% yoyDRAMとNAND売上高はそれぞれ466%増、402%増の予想
  • SK Hynixの3Q26総売上高予想+305% yoyDRAMとNAND売上高はそれぞれ291%増、392%増の予想
  • SK HynixのHBM代理指標-18% yoy7月のエポキシ樹脂輸入。7月までの年初来では1%増
  • Samsung ElectronicsのHBM代理指標+134% yoy7月のプラスチックフィルム輸入。7月までの年初来では84%増
  • ディスプレイ輸出-5% yoyLCDは9%増、OLEDは8%減
  • LG Displayの3Q26売上高予想-2% yoySamsung Displayは1%増の予想
  • MLCC輸出+15% yoy2桁成長が4か月連続
  • Samsung Electro-Mechanicsの3Q26 MLCC売上高予想+44% yoyAIサーバーおよび自動車向けMLCCの強さが主導
  • リチウムイオン電池輸出+5% yoy5月の53%増後もプラス成長を継続
  • WFE機器の貿易Exports +129% yoy; imports +153% yoyレポートは輸入増をメモリー供給企業の技術アップグレードと能力拡張に結び付ける

影響と示唆

レポートは、AI関連需要、メモリー価格、供給企業の設備投資が韓国半導体エコシステムで相互に強化し合っていることを示す。Samsung Electronicsの大幅に強いHBM材料輸入代理指標は競争力改善を示す一方、SK Hynixの代理指標は弱い。メモリー以外の恩恵は選別的であり、AIサーバーと自動車需要はMLCCを、欧州EVと北米ESSの拡大は電池を支えるが、川下の価格圧力はOLED輸出とLG Displayの短期的な売上見通しを引き続き圧迫する。

リスク

  • Samsung Electronicsについて、レポートはメモリー需給の大幅悪化、スマートフォン利益率の急低下、モバイルOLED市場シェア喪失を下振れリスクに挙げる。
  • SK Hynixについては、従来型メモリー需要の低迷、技術移行遅延、SamsungのHBM進展、AI関連設備投資の減少がリスクに含まれる。
  • Samsung Electro-Mechanicsについては、MLCC供給増の上振れ、またはAIサーバー・自動車・スマートフォン需要の予想外の弱さが予想を損なう可能性がある。
  • LG Displayについては、結果がIT LCDパネル価格およびTV OLED出荷水準に左右される。

注目点

  • メモリー輸出が前年比200%超の成長を7か月連続で維持できるかを追う。
  • DRAM、NAND、SSD輸出を追跡し、AI需要とメモリー価格支援が持続するかを判断する。
  • HBM出荷代理指標として、SK Hynixのエポキシ樹脂輸入とSamsung Electronicsのプラスチックフィルム輸入を比較する。
  • OLED輸出の成長率とディスプレイ平均販売価格が8月の弱さから回復するかを注視する。
  • AIサーバー・自動車向けMLCC需要、および欧州EVと北米エネルギー貯蔵による電池需要を追う。
  • メモリー供給企業が技術アップグレードと能力拡張を続ける証拠としてWFE輸入を監視する。
浙江ICP第2022035445-5号
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