Emerging-market equity fund flows and investor positioning:台湾への強い週間海外資金流入の一方、ヘッジファンドは韓国AIエクスポージャー主導でアジアを売却
Goldman Sachsは、台湾への週間海外資金買いがUS$1.7bn、Southboundの資金流入がUS$2.9bnだった一方、ヘッジファンドは9月月初来でアジア株を売却し、主に韓国AIエクスポージャーを解消したと報告している。投資信託は8月に台湾とインドへの相対的エクスポージャーを増やしたが、主要なアクティブファンドのベンチマークでは両市場はなおアンダーウェイトだった。
要約
Goldman Sachsは、台湾への週間海外資金買いがUS$1.7bn、Southboundの資金流入がUS$2.9bnだった一方、ヘッジファンドは9月月初来でアジア株を売却し、主に韓国AIエクスポージャーを解消したと報告している。投資信託は8月に台湾とインドへの相対的エクスポージャーを増やしたが、主要なアクティブファンドのベンチマークでは両市場はなおアンダーウェイトだった。
- 中国を除くEMアジアは週間でUS$1.4bnの海外資金流入となり、台湾のUS$1.7bnが主因だった。
- Southbound Connectは週間でUS$2.9bnの純買いとなり、年初来の流入はUS$56bnに達した。
- ヘッジファンドは9月24日まで月初来でアジア株を純売却し、AIロングの解消により韓国が売りを主導した。
- 台湾のヘッジファンド純配分は6.8%へ上昇した一方、韓国は4.8%へ低下した。
- EMファンドは過去1カ月でインドと台湾へのエクスポージャーを最も増やしたが、台湾と韓国はなお最もアンダーウェイトだった。
レポート解説
概要
この週次モニターは、EMにおける海外投資家、国内投資家、ヘッジファンド、投資信託の株式フローを検証する。中心的なメッセージは、台湾への強い週間海外資金流入とSouthboundの買いに対し、ヘッジファンドはアジア株、特に韓国のAIエクスポージャーを売却していること、また長期的な投資信託ポジショニングは台湾と韓国をアンダーウェイトとしていることである。
主要見解
海外投資家フローはEM内でまちまちだった。中国を除くEMアジアは週次でUS$1.4bnの海外資金純買いとなり、台湾へのUS$1.7bnの流入がすべてを牽引した。非アジアEMはUS$170mnの買いとなり、ブラジルがUS$80mnで主導した。この週間改善は、2026年の累積海外資金売りという背景の下で起きている。中国を除くEMアジアは年初来US$187.9bnの流出で、韓国はUS$120.2bn、台湾はUS$37.7bnだった。対照的に、非アジアEM市場は2026年にUS$7.4bnの流入となり、ブラジルのUS$5.1bnとポーランドのUS$1.5bnが主導した。 香港のSouthboundフローは引き続き強く、週間純買いはUS$2.9bn、年初来ではUS$56bnだった。週間買いの上位はTracker Fund of Hong Kong(US$498mn)、Tencent(US$216mn)、Alibaba Group(US$158mn)、Zhipu(US$119mn)、Yangtze Optical Fibre & Cable(US$78mn)だった。週間売りの上位はKingboard Laminates(US$206mn)、SMIC(US$146mn)、China Gold International Resources(US$67mn)だった。Goldman Sachsは、Southboundフローは中国本土の投資家による香港上場株の買いであり、海外機関投資家フローより国内資金に近いと指摘する。 9月24日までのヘッジファンドのポジショニングでは、アジア株は月初来で純売りとなり、AI関連ロングの解消により韓国が売りとグロス縮小の両方を主導した。香港とオーストラリアの純買いが地域全体の売りを一部相殺した。アジア全体の純配分は69ベーシスポイント上昇して30.5%となり、MSCI World比でなお13.2%のオーバーウェイトだったが、6月中旬頃の約20%のピークを下回った。中国のエクスポージャーはレンジ内で推移した。グロス配分は7.1%で5年レンジの84パーセンタイル、純配分は7.5%で27パーセンタイルだった。韓国の純配分は4.8%へ低下し、1年レンジの61パーセンタイルだったが、グロス配分は3.1%で横ばいだった。台湾は韓国と異なり、純配分が6.8%へ上昇し、1年レンジの79パーセンタイル、5年レンジの96パーセンタイルとなった。グロス配分は4.3%に達した。 8月末のEPFR最終保有データに基づく投資信託のデータは、ベンチマーク比で異なるポジショニングを示す。アジアのアクティブファンドは中国、シンガポール、香港を最もオーバーウェイトとし、台湾とインドを最もアンダーウェイトとしていた。台湾は510ベーシスポイントのアンダーウェイト、インドは220ベーシスポイントのアンダーウェイトだった。それでも、これらのアジアファンドは当月に台湾を50ベーシスポイント、インドを20ベーシスポイント増やした。EMのアクティブファンドはブラジルとメキシコを最もオーバーウェイトとし、台湾と韓国を最もアンダーウェイトとしていた。台湾は420ベーシスポイント、韓国は190ベーシスポイントのアンダーウェイトだった。過去1カ月では、EMファンドはインドと台湾の相対的エクスポージャーを最も増やし、中国を削減した。セクター別では、中国の産業株を最もオーバーウェイトとし、台湾のテクノロジーハードウェア・半導体と中国の銀行を最もアンダーウェイトとしていた。 レポートはまた、最大200本のEMファンドで最も広く保有される50銘柄を、保有ファンド数順に示す。このスクリーニングは保有の広がりを、時価総額、流動性、ベンチマーク比のファンドポジショニング、バリュエーション、コンセンサス利益成長情報と組み合わせる。TSMC、Samsung Electronics、Tencent、SK Hynix、Alibaba Group、MediaTekは最も広く保有される銘柄に含まれ、主要EMファンドの保有が台湾・韓国のテクノロジー、中国インターネット、大手金融株に集中していることを示している。
分析フレームワーク
Goldman Sachsは、週間の海外投資家、国内投資家、Stock Connectのフローデータを、ヘッジファンドのPrime ServicesポジショニングおよびEPFRの投資信託最終保有データと組み合わせている。配分をベンチマークと過去のパーセンタイルに比較し、利用可能な場合はアクティブとパッシブのファンドフローを分け、最大200本のEMファンドの保有スクリーニングで広く保有される銘柄を特定している。
手法メモ
資金フローとベンチマーク比ポジショニングの分析
レポートは、海外投資家、ヘッジファンド、アクティブ投資信託の売買とポートフォリオ比率を追跡し、配分をベンチマークおよび過去レンジと比較してポジショニングの変化を把握する。
主要データ
- 中国を除くEMアジアの週間海外資金フローUS$1.4bn週次の流入で、台湾のUS$1.7bnの流入が牽引した。
- Southboundの週間および年初来フローUS$2.9bn; US$56bn YTD中国本土投資家による香港上場株の週間買いと2026年の累積フロー。
- 世界の株式ファンドフロー-US$10.2bn前週のUS$7.3bn流入に対し、週間では流出。
- アジアのヘッジファンド純配分30.5%69ベーシスポイント上昇し、MSCI World比で13.2%のオーバーウェイト。
- 韓国と台湾のヘッジファンド純配分4.8%; 6.8%9月24日までの月初来で、韓国は低下し、台湾は上昇した。
- EMファンドの台湾配分-420bp8月末のアクティブファンド標本で最もアンダーウェイトのEM市場。
- 2026年の韓国への海外資金フロー-US$120.2bn列挙されたEM市場で最大の海外資金売り。
影響と示唆
レポートは短期的な対照を示している。台湾は週間の海外資金買いとヘッジファンド配分の増加を得た一方、韓国はAIエクスポージャーのリスク削減に伴うヘッジファンドの売りに直面した。投資信託は台湾とインドを限界的に増やしたが、台湾と韓国を大きくアンダーウェイトとしており、投資家タイプ間のポジショニングシグナルは混在している。
リスク
- 韓国におけるヘッジファンドの売りとグロス縮小は、AIエクスポージャーの継続的な解消と結び付いていた。
- レバレッジETFの日次リバランスフローは、特に韓国で日中ボラティリティを増幅する可能性がある。
- 北アジアの信用取引残高は絶対額で過去最高に達しているが、レポートは構造的な規制と証拠金制限がさらなるレバレッジ拡大を抑制するとしている。
注目点
- 短縮取引週後も台湾への週間海外資金流入が継続するか。
- ヘッジファンドによる韓国AIエクスポージャーのさらなる解消、および韓国と台湾の相対配分格差。
- アクティブ投資信託の台湾・韓国アンダーウェイトの変化と、インド・台湾への最近の追加配分。
- Southbound Connectの流入継続と、香港株における買い・売りの集中。