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レポート解説Hilo Research

ZTE Corp(0763.HK):ZTEのサーバー事業が成長を牽引する一方、製品ミックスの変化により粗利益率への逆風が長期化

野村は、ZTEのAIサーバーの勢いと中国大手クラウドサービスプロバイダーによる投資加速が売上高回復を支えるとみているが、低利益率サーバーの構成比上昇と国内通信事業者による設備投資抑制が引き続き収益性の重石になると考えている。レポートは中立評価および目標株価39香港ドルを維持している。

機関Nomura International (Hong Kong) Ltd. (NIHK)
日付20260821
企業ZTE Corp
ティッカー0763.HK
業界通信機器
格付け中立

要約

野村は、ZTEのAIサーバーの勢いと中国大手クラウドサービスプロバイダーによる投資加速が売上高回復を支えるとみているが、低利益率サーバーの構成比上昇と国内通信事業者による設備投資抑制が引き続き収益性の重石になると考えている。レポートは中立評価および目標株価39香港ドルを維持している。

中立 | 目標株価 39.00香港ドル | 現在株価 23.86香港ドル | FY2026予想P/Eベンチマーク 19倍
ZTE第2四半期決算AIサーバー通信事業者の設備投資製品ミックス粗利益率への圧力中立評価
  • 1H26の売上高は前年比6%増加したが、利益は前年比46%減の27.53億元となった。
  • 2Q26の売上高は前年比12%増、前四半期比23%増となった一方、利益は前年比45%減、前四半期比10%増となった。
  • 第2四半期の粗利益率は23.2%へ低下し、前年比7.7ポイント低下、前四半期比5.1ポイント低下した。
  • 政府・法人事業は上期に44%成長し、主にデータセンター顧客によるサーバーおよびストレージ機器需要が牽引した。
  • 国内通信事業者向け事業は引き続き設備投資抑制の影響を受けている一方、AIインフラ投資が売上高成長を支えると予想される。
  • 野村は、中立評価と、予想FY2026 P/Eの19倍に基づく目標株価39香港ドルを維持している。

レポート解説

概要

本レポートは、ZTEの1H26および第2四半期の業績をレビューし、下半期の見通しを示している。野村の中核的な見方は、サーバーおよびストレージ機器への需要が売上高成長を牽引している一方、低利益率のサーバー事業の構成比が急速に高まったため、売上高回復が相応の利益改善につながっていないというものである。国内通信事業者の設備投資制約も引き続き圧力となる。

主要見解

ZTEは2026年8月21日の市場取引終了後に1H26業績を発表した。レポートによると、上期売上高は前年比6%増加し、第2四半期売上高は前年比12%増、前四半期比23%増となった。上期利益は前年比46%減の27.53億元となり、第2四半期利益は14.42億元で、前年比45%減、前四半期比10%増となった。営業キャッシュフローは前年比110%減のマイナス1億2,660万元となった。野村は、売上高成長と利益縮小の併存は、需要の広範な悪化ではなく、主として不利な製品ミックスの変化によるものとみている。 製品ミックスが今回の業績における主要な問題である。低利益率のサーバー事業は従来事業を大幅に上回るペースで成長し、1H26の粗利益率は前年比7.0ポイント低下の25.5%となった。第2四半期の粗利益率はさらに23.2%へ低下し、前年比7.7ポイント低下、前四半期比5.1ポイント低下した。第2四半期の売上総利益は99.91億元で、前年比16%減、前四半期比ではわずか1%増にとどまり、売上高成長を大きく下回った。これは、追加的なサーバー売上高が規模拡大を支えた一方、利益への寄与が比較的小さかったことを示している。第2四半期の純利益率は3.4%で、前年比3.4ポイント低下、前四半期比0.4ポイント低下した。 セグメント別では、通信事業者ネットワーク事業の1H26売上高は前年比9%減少した。野村は主に中国通信市場における持続的な圧力が要因とみており、海外通信事業の成長は国内の弱さを部分的にしか相殺できないと考えている。政府・法人事業の上期売上高は前年比44%増加し、データセンター顧客によるサーバーおよびストレージ機器への堅調な需要に牽引され、主な成長源となった。コンシューマー事業の上期売上高は、携帯端末およびモバイルインターネット製品の成長に支えられ、前年比8%増加した。これは、同社の成長の重心が政府・法人向けサーバーなどの事業へ移行していることを示す一方、この変化が全体の粗利益率を同時に低下させている。 2H26に向けて、野村は国内通信事業者が引き続き設備投資抑制を重視しているため、国内通信事業者向け事業が引き続き課題に直面すると予想している。他方、AIサーバーの勢いは継続するとみており、中国大手クラウドサービスプロバイダーによるAIインフラ投資の加速が、ZTEの売上高成長回復を支える可能性がある。この2つの力は相反する方向に作用する。AIサーバー需要は売上高に寄与する一方、国内通信事業者需要の弱さと低利益率製品の構成比上昇により、利益率への圧力は継続する。したがって、売上高の回復は収益性の同時回復を意味しない。 成長と利益率圧力が併存するとの見方に基づき、野村はZTEに対する中立評価と目標株価39香港ドルを維持している。目標株価は、FY2026予想P/Eの19倍と予想EPS1.88元に基づく。レポートでは、このマルチプルはFY2025-FY2027の予想利益CAGRと整合的であるとしている。2026年8月21日時点の株価23.86香港ドルに基づくと、同社は当時FY2026予想P/Eの11.6倍で取引されていた。野村はハンセン指数をベンチマークとしており、中立評価は今後12カ月間に株価が概ねベンチマーク並みのパフォーマンスとなる見通しを意味する。

分析フレームワーク

野村はまず、上期および第2四半期における売上高、利益、キャッシュフロー、利益率の変化を比較し、その後、通信事業者ネットワーク、政府・法人、コンシューマーの各事業における成長源を分解している。続いて、低利益率サーバー事業の構成比上昇に粗利益率低下の要因を求め、国内通信事業者の設備投資および大手クラウドサービスプロバイダーによるAIインフラ投資を考慮して、下半期の売上高および利益率見通しを評価している。最後に、FY2026予想EPSとP/Eマルチプルを用いて目標株価を算定している。

手法メモ

  • バリュエーション手法P/E/PEGバリュエーション

    予想P/Eバリュエーション

    レポートは、FY2025-FY2027の予想利益CAGRをマルチプルの参考として用い、FY2026予想EPS1.88元にFY2026予想P/Eの19倍を適用することで、目標株価39香港ドルを導出している。

  • 企業ファンダメンタルズおよび財務フレームワークその他

    セグメント売上高および製品ミックス分析

    レポートは、通信事業者ネットワーク、政府・法人、コンシューマーの各事業の売上高推移を個別に検討し、低利益率サーバーの構成比上昇を用いて、売上高成長にもかかわらず粗利益率および利益が低下した理由を説明している。

  • 業界・セクター分析フレームワーク川上・川中・川下の産業チェーン伝達

    川下の設備投資から機器需要への伝達

    レポートは、国内通信事業者による設備投資抑制を通信事業者ネットワーク事業の弱さに結び付ける一方、中国大手クラウドサービスプロバイダーによるAIインフラ投資加速をサーバー需要および同社の売上高回復と関連付けている。

資産マッピングと比較

投資テーゼから固有資産への構造化マッピング(強み、弱み、同業、リスク)。

  • ZTE (0763.HK)
    AIサーバーおよびストレージ需要が売上高成長を支える一方、国内通信事業者需要の弱さと低利益率サーバーの構成比上昇が収益性の重石となる。
    強み
    政府・法人事業は上期に44%成長し、コンシューマー事業は8%成長した。AIサーバーの勢いと大手クラウドサービスプロバイダーによるインフラ投資が、売上高回復を支える可能性がある。
    弱み
    通信事業者ネットワーク事業は上期に9%減少し、第2四半期の粗利益率は23.2%へ低下、営業キャッシュフローはマイナスに転じた。
    比較
    野村はハンセン指数をベンチマークとして用い、中立評価を維持しており、今後12カ月間のパフォーマンスは概ねベンチマーク並みと予想している。
    リスク
    5Gインフラ支出が予想を下回ること、およびテクノロジー分野における米中貿易摩擦の激化。

主要データ

  • 1H26売上高成長率前年比6%増レポートで開示された上期売上高成長率
  • 2Q26売上高430.37億元前年比12%増、前四半期比23%増
  • 1H26利益27.53億元前年比46%減
  • 2Q26利益14.42億元前年比45%減、前四半期比10%増
  • 1H26営業キャッシュフローマイナス1億2,660万元前年比110%減
  • 1H26粗利益率25.5%前年比7.0ポイント低下
  • 2Q26粗利益率23.2%前年比7.7ポイント低下、前四半期比5.1ポイント低下
  • 通信事業者ネットワーク事業売上高前年比9%減1H26では、主に国内通信市場における持続的な圧力の影響を受けた
  • 政府・法人事業売上高前年比44%増1H26では、サーバーおよびストレージ機器への需要が主な牽引要因
  • コンシューマー事業売上高前年比8%増1H26では、携帯端末およびモバイルインターネット製品の成長に支えられた
  • FY2026予想EPS1.88元目標株価のバリュエーション基準
  • 目標バリュエーション・マルチプルFY2026予想P/E 19倍目標株価39香港ドルの算定に使用
  • 現在のバリュエーションFY2026予想P/E 11.6倍レポート記載時点の取引バリュエーション

影響と示唆

レポートは、ZTEの売上高成長エンジンがAIサーバー、ストレージ、その他の政府・法人事業へとますます移行している一方、低利益率製品の構成比上昇が売上高成長から利益への伝達を弱めているとみている。中国大手クラウドサービスプロバイダーが下半期もAIインフラ投資を加速させれば、売上高は回復基調を維持する可能性がある。しかし、国内通信事業者の設備投資が抑制された状態にあり、製品ミックスが大幅に改善しない限り、粗利益率への圧力は継続する可能性がある。

リスク

  • 通信事業者の5Gインフラ支出が予想より鈍化し、通信事業者ネットワーク事業の需要にさらなる影響を及ぼす可能性がある。
  • テクノロジー分野における米中貿易摩擦の激化により、目標株価を達成できない可能性がある。

注目点

  • 国内通信事業者が引き続き設備投資を抑制するか、および需要回復のペースを注視する。
  • 中国大手クラウドサービスプロバイダーによるAIインフラ投資およびAIサーバー受注の勢いを注視する。
  • 政府・法人事業およびコンシューマー事業の利益率が予想以上に改善するかを注視する。
  • 製品ミックスの変化およびサーバー事業拡大が全体の粗利益率に与え続ける影響を注視する。

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