レポート解説
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レポート解説Hilo Research

Global memory technology:BofA Global Researchは、世界のDRAM・NAND売上高が2030年に$2.0tnに達し、長期的なメモリー・スーパーサイクルになると予想する。

レポートは、供給逼迫、高いASP、AI主導のHBM導入、ハイパースケーラーの設備投資拡大を根拠に、2030年の世界メモリー売上高予想を$1.8tnから$2.0tnへ引き上げた。価格の強さが1H27まで続くと見込み、2027-28年のDRAM・NAND売上高予想も引き上げている。

機関Bank of America
日付20260919
業界Global memory technology

要約

レポートは、供給逼迫、高いASP、AI主導のHBM導入、ハイパースケーラーの設備投資拡大を根拠に、2030年の世界メモリー売上高予想を$1.8tnから$2.0tnへ引き上げた。価格の強さが1H27まで続くと見込み、2027-28年のDRAM・NAND売上高予想も引き上げている。

業界見通し:強気。レポート全体の株式レーティングまたは目標株価は示されていない。
グローバルメモリーDRAMNANDHBMAIインフラハイパースケーラー設備投資ASPスーパーサイクル
  • 2030年のDRAMとNANDの売上高予想を$1.8tnから$2.0tnへ引き上げ。
  • 3Q26の年率換算メモリー売上高ランレートは$1.0tnを上回った。
  • 2027-28年のDRAM売上高予想は8-12%、NANDは2-3%引き上げ。
  • HBM売上高は2026年に$77bn、2027年に$153bnと予想。
  • BofA Memory Indicatorは7月に過去最高の180となり、前サイクルのピーク120を上回った。

レポート解説

概要

この世界メモリー業界アップデートは、AIインフラがDRAMとNANDの需要を変化させ、従来型の短期的な上昇局面ではなく、より長い価格・利益サイクルを支えると論じている。BofA Global Researchは長期市場予想を引き上げ、価格正常化の局面を見込む一方、HBMとメモリーのファンダメンタルズに引き続き前向きである。

主要見解

BofA Global Researchは、2030年の世界DRAM・NAND売上高予想を$1.8tnから$2.0tnへ引き上げ、見通しを長期的なメモリー・スーパーサイクルと表現している。レポートによれば、業界は2018年に$0.17tnでピークを付け、2025年の上昇局面でも$0.21tnにとどまったため、新予想は大幅な上振れである。この見方の根拠は、3Q26の年率換算売上高ランレートが$1.0tnを超えたことにある。四半期売上高$278bnは4四半期換算で$1.1tnに相当する。DRAM・NAND売上高は2026年に$0.9tn、2027年に$1.4tnとなり、2027年から2030年までの4年間のCAGRは21%と予想する。レポートは、2026年の契約価格・ASPが前年比3-4倍上昇すること、2026-30年の年間bit成長率が高十数%にとどまること、供給逼迫の継続、HBM、SOCAMM、エンタープライズSSDへのミックス改善を要因に挙げる。例示的な評価ロジックでは、$2.0tnの売上高、50%の営業利益率、25%の税率、13x P/Eにより、メモリー業界の公正価値時価総額は$10tnとなる。 AIシステムが中心的な需要ドライバーである。HBMを用いるシステムを中心に、サーバーはシステム当たりのメモリー容量増加により、2026年にはDRAM出荷・売上高の半分超を占めると見込まれる。レポートは新しいGPUやASICでメモリー仕様が下がるとは見ておらず、Rubinは288GBから384GB、Rubin Ultraは1,000GBのHBMを使うと想定する。HBM売上高は2026年に$77.4bn、前年比124%増、2027年に$152.8bnへ増加すると予想する。2026年の業界営業利益率は約50%で、数量増とコスト低下が価格下落を相殺するため、2027年に下振れはないとみる。HBM売上高は2030年に$276.9bnに達し、HBM容量は2027年のRubin Ultraで1TB、2030年のFeynman Ultraで1.5TB超になると予想する。NVIDIAのGPUロードマップ、AMDのMIシリーズ、クラウドASIC、ハイパースケーラーのAIインフラが、HBM需要拡大の仕組みとして示されている。 レポートはメモリー需要を、ハイパースケーラーの継続的な投資拡大とも結び付ける。Amazon、Microsoft、Alphabet、Meta、Oracleの設備投資合計は、2025年の65%成長後、2026年に前年比約100%増の$730bnとなり、2027-28年には年間$1tn超に達すると予想する。クラウド収入は2026-28年に前年比35-45%成長し、AWSの営業利益率は35%超、Azureは40%超、Googleも35%超に達すると見込む。これらの収益性はAI投資継続を支えるが、インフラ支出が短期的なキャッシュフロー成長を大きく上回るため、複数のハイパースケーラーは2026-27年に一時的なFCF赤字となる可能性がある。 短期の価格証拠も引き続き強い。チャネル調査では、長期契約が増えているにもかかわらず、ほとんどのDRAM製品が3Qに前期比20-30%上昇し、NANDは15%超上昇した。レポートは4Qにも少なくとも1桁のASP上昇を見込む。新たなハイパースケーラー契約では、1H27のDRAM ASPが4Q26より高く設定されたとされる。そのためBofAは2Hの予想を変えず、2027-28年のDRAM ASP前提を8-12%、NAND ASP前提を2-3%引き上げ、対応する売上高予想を上方修正した。DRAM ASPは2026年、2027年、2028年に8Gb equivalent当たり約$17、$17、$16、NAND ASPは256Gb equivalent当たり約$9-10と予想する。ただし2028年にはソフトランディングを見込み、DRAM ASPは約5%、NAND ASPは約13%低下した後、高度なAIチップで高性能メモリーの使用が増えることで2029-30年に再成長するとみる。 供給環境も価格見通しを補強する。DRAMは逼迫し、ほぼフル稼働が続くと見込まれる一方、NAND在庫は2027年まで増加する可能性があるが、正常またはやや高い水準にとどまる。レポートはHBM関連投資と従来型供給拡大を区別している。HBMによりDRAM装置投資は大幅に増加するが、従来型DRAM・NANDへの投資は概ね抑制的である。DRAM設備投資は2026年に$97.7bn、2027年に$128.6bn、NANDはそれぞれ$33.0bn、$39.2bnと予想する。NANDの増加は一部、2025年の低い比較基準による。HBMおよびサーバーDRAMへの供給振替が、前例のない従来型DRAM価格を支えたとし、16Gb DDR5は約$55、DDR4は約$90で、2017年10月の従来ピーク約$10を大きく上回る。 BofA Memory Indicatorは、スーパーサイクルを高頻度で確認する指標である。7月には180で、3月と4月の190の後であり、中サイクルの100および2017-18年の過去ピーク120を上回る。この指標はASP、売上高、現物価格、輸出の前年比モメンタムを集計する。直近の前例のない急上昇を受け、レポートは上限を240へ引き上げた。裏付けデータには、8月の韓国半導体輸出$47bn、前月比14%増、1月の$21bnの約2倍、韓国半導体輸出の前年比209%増、Nanyaの8月売上高NT$44.7bnで1月のNT$15.3bnの約3倍、中国IC輸入の8月$65.8bn、前年比84%増が含まれる。レポートはDRAM現物価格が異例に強い一方、NAND現物価格は8月の回復後に9月に軟化したと指摘する。 株式について、レポートはメモリー株が世界的な不確実性とAIピーク懸念を受けて7-8月に調整したが、9月初めに回復したと述べる。DRAM株は2026年初めの水準の2-3倍、NAND株は3-4倍の水準にあるとする。HBM需要、NVIDIAのコメント、ハイパースケーラーの設備投資によりファンダメンタルズは強いと論じ、多くのDRAM株は2026-27年EPSベースで4-7xで取引されていると指摘する。

分析フレームワーク

レポートはDRAM・NANDの供給、需要、bit成長、ASPについてトップダウン予想を行い、主要メモリー生産企業の四半期業績と長期能力計画のボトムアップ比較を組み合わせる。チャネル調査、現物・契約価格、輸出データ、企業売上高、AIアクセラレーターのメモリー仕様、ハイパースケーラーの設備投資、BofA Memory Indicatorで見通しをクロスチェックしている。

手法メモ

  • 業界・産業分析フレームワーク需給フレームワーク

    DRAM・NANDの需給、能力、bit成長、ASPを対象とするトップダウン予測。

    レポートは予想bit需要と平均販売価格を組み合わせて売上高を見積もり、能力、在庫、稼働率から需給逼迫の持続または正常化を検証する。

  • 業界・産業分析フレームワーク数量・価格分解

    売上高を出荷量・bit成長とASP変動に分解する。

    レポートは予想メモリー売上高の拡大を高十数%のbit成長と異例に強い価格に帰し、ASP修正が2027-28年予想の引き上げを主導したとする。

  • その他その他

    BofA Memory Indicator。

    この指標はASP、売上高、現物価格、輸出の前年比モメンタムを集計してメモリーサイクルの強さを測る。レポートではベンチマークではなく、裏付けとなる参考指標として用いられる。

資産マッピングと比較

投資テーゼから固有資産への構造化マッピング(強み、弱み、同業、リスク)。

  • SK Hynix
    HBMの主要生産企業であり、Samsungより強いHBM収益見通しが維持されると予想される。
    強み
    12-Hi HBMの立ち上がり成功と、高い基準となるHBM実行力。
    弱み
    2024-25年に高い比較基準が形成されたため、2026年の前年比成長と利益率改善はそれほど顕著ではない可能性がある。
    比較
    レポートは、Samsungの基準が低いため、2026年のHBM前年比成長と利益率改善はSamsungの方が強いと予想するが、SK Hynixはより強い総合的なHBM収益見通しを維持するとみる。
    リスク
    HBMの価格と販売量はAIアクセラレーター需要の継続に依存する。
  • Samsung
    HBMで上振れ余地を持つ主要DRAM・NAND・HBM生産企業。
    強み
    HBM価格の正常化余地と、NVIDIAおよびハイパースケーラーとの提携。
    弱み
    2025年のSK Hynixによる12-Hi HBMの成功した立ち上がりに対し、HBMで後れを取った。
    比較
    レポートは、Samsungの基準が低いため、2026年のHBM前年比成長と利益率改善はSK Hynixより強いと予想する。
    リスク
    AIピーク懸念とHBM価格動向が見通しに影響する可能性がある。
  • NVIDIA
    HBM需要を牽引する重要な下流AIアクセラレーター企業。
    強み
    B300、Rubin、Rubin Ultraのロードマップがシステム当たりHBM容量を大幅に増やす。
    比較
    レポートはAMD GPUおよびクラウドASICも追加的なHBM需要ドライバーとして挙げる。
    リスク
    メモリー需要前提はGPUおよびAIシステムの導入ペースに依存する。
  • AMD
    AIアクセラレーターによる追加的なHBM需要源。
    強み
    レポートはMI350XとMI400を中心に、AMD GPUのHBM容量が10-30%増加すると予想する。
    比較
    AMDのロードマップはNVIDIAおよびハイパースケーラーのASICプログラムとともに評価されている。
    リスク
    需要はAIアクセラレータープラットフォームの採用に依存する。

主要データ

  • 2030年の世界DRAM・NAND売上高予想US$2.0tnUS$1.8tnから引き上げ。
  • 3Q26の年率換算メモリー売上高ランレートUS$1.1tn3Q26売上高US$278bnに基づく。
  • 2027-28年DRAM売上高予想の修正+8-12%主にASP前提の上昇による。
  • 2027-28年NAND売上高予想の修正+2-3%より強いASP見通しによる。
  • 2026年HBM売上高予想US$77.4bn前年比+124%。
  • 2027年HBM売上高予想US$152.8bnレポートは下振れではなく成長継続を見込む。
  • BofA Memory Indicator180 in July 2026中サイクルの100および過去ピーク120を上回る過去最高水準。
  • 主要ハイパースケーラーの2026年設備投資US$730bnAmazon、Microsoft、Alphabet、Meta、Oracle合計で前年比約100%の成長予想。

影響と示唆

レポートは、特にHBMとエンタープライズSSDにおけるAI主導のメモリー容量増加が、業界の需要構成と価格決定力を変えていると結論付ける。DRAMの逼迫と従来型供給の規律が収益を支えると予想する一方、2028年にはより軟調な価格局面があり、その後2029-30年に再成長するとみる。

リスク

  • レポートは2028年にDRAM ASPが約5%、NAND ASPが約13%下落し、市場がソフトランディングに入ると予想する。
  • NAND現物価格は8月の回復後に軟化し、9月および4Q26も軟化すると見込まれる。
  • メモリーチップ不足と高価なBOMのため、スマートフォンとPCの生産は2026-27年に減少すると想定されている。
  • 記録的なAIインフラ支出により、複数のハイパースケーラーは2026-27年に一時的なFCF赤字となる可能性がある。

注目点

  • DRAM・NANDの現物価格と契約価格、特にDRAMの逼迫継続とNAND軟化の持続。
  • 3Q・4QのメモリーASP動向、およびハイパースケーラー契約における1H27のより高いDRAM価格。
  • NVIDIA B300、Rubin、Rubin Ultra、AMD MIシリーズ、ハイパースケーラーASICのHBM需要と製品立ち上がり。
  • ハイパースケーラーのAI設備投資、クラウド収入成長、クラウド営業利益率。
  • BofA Memory Indicator、韓国半導体輸出、Nanya売上高、中国IC輸入データ。
浙江ICP第2022035445-5号
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