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レポート解説Hilo Research

ASML Holding NV(ASML) レポート解説

レポートは3Q26の売上高とEPSが予想を上回ると見込み、2026–28年の予想を引き上げ、Overweightと€1,700の目標株価を再確認した。設備能力のガイダンスと中国に関するコメントが、年末にかけた株価の重要な材料と位置付けられている。

機関Morgan Stanley
企業ASML Holding NV
ティッカーASML.AS, ASML NA
業界European semiconductors
格付けOverweight

要約

レポートは3Q26の売上高とEPSが予想を上回ると見込み、2026–28年の予想を引き上げ、Overweightと€1,700の目標株価を再確認した。設備能力のガイダンスと中国に関するコメントが、年末にかけた株価の重要な材料と位置付けられている。

Overweight、Top Pick、目標株価€1,700、2026年9月16日終値€1,396.20、上昇余地20%。
ASML欧州半導体EUVDUVメモリーロジックファウンドリー中国決算プレビューOverweight
  • 3Q26売上高は€12.3bnと予想され、コンセンサスを5%上回り、ガイダンス上限も超える。
  • 3Q26 EPSは€11.75と予想され、コンセンサスを8%上回る。
  • 2026年の売上高/EPS予想は4%/7%、2027年予想は9%/14%引き上げられた。
  • Morgan StanleyはFY27のEUV生産能力ガイダンスが90+台となり、2028年のlow-NAシステムが少なくとも110台であることが再確認されると予想する。
  • €1,700の目標株価はFY28 EPS €62.32に27xを適用している。

レポート解説

概要

Morgan StanleyはASMLの3Q26決算をプレビューし、メモリーとロジックファウンドリー需要、マージン改善、生産能力の柔軟性を背景に、短期利益が予想を上回る可能性が高いと論じる。同社は2026–27年には強気だが、2028年に向けた成長ペースはなお不透明とする。

主要見解

Morgan Stanleyは、ASMLの3Q26決算が会社ガイダンスの上限を超えると予想する。売上高予想€12.3bnはコンセンサス€11.7bnを約5%上回り、メモリーとロジックファウンドリーの勢いが持続することが背景である。システム売上€9.4bn、IBM売上€2.9bn、粗利益率56.2%(コンセンサス比21ベーシスポイント上振れ)、希薄化後EPS €11.75(市場予想€10.84を約8%上回る)を見込む。4Q26については売上€14.5bn、粗利益率57.0%、EPS €14.51を予想し、年末に向けた力強い展開を示す。一方、会社がすでにFY26ガイダンスを引き上げたため、今四半期に再び大幅な通期ガイダンス改定が行われる余地は限定的とみる。 レポートの中心的な論点は四半期決算そのものより、経営陣の生産能力と中国に関するコメントである。Morgan Stanleyは生産能力への懸念は過度だと考える。最近の製造効率改善により柔軟性が増すはずで、FY27のEUV生産能力ガイダンスは90+台へ引き上げられると予想する。また、2028年のlow-NAシステム生産能力が少なくとも110台であることも再確認されるとみる。もっとも、供給可能な能力と最終需要は区別しており、需要がその水準に達するかは依然不確実である。2028–29年に予定されるBrainport Industries Campusの拡張は、当初DUV生産を支え、その後EUV製造へ移行することで、2029年以降の能力拡大余地を生むとみている。 中国について、レポートは競争懸念と輸出規制の可能性がバリュエーションの制約であることを認める一方、中国の新興メモリーメーカーによる需要を市場が見落としている可能性を指摘する。Morgan Stanleyのアジア太平洋地域の同僚は、2028年までに中国メモリー産業のシェアが上昇し、CXMTのDRAM生産能力がMicronを上回り、YMTCが世界2位または3位のNANDプレーヤーになる可能性があると予想する。世界のDRAM生産能力は2028年に3,374kwpmへ達し、CXMTは約500kwpm、すなわち15%を占める可能性がある。Morgan Stanleyは、これがFY27–28のASMLのDUV需要に対する、市場がまだ十分に評価していない追い風になり得ると考える。 同社は価値ベースの価格設定、ファウンドリー需要の広がり、DUV/EUV販売の成長、IBMの成長を理由に、2026年の売上高/EPS予想を4%/7%、2027年予想を9%/14%引き上げた。2028年の売上高/EPSも7%/10%引き上げたが、主に2027年の高いベースによるものであり、成長がさらに加速する兆候はまだ見えていない。FY26モデルは売上€45.0bn、粗利益率55.3%、収益力€41を見込み、売上は会社ガイダンス上限、粗利益率と収益力はそれぞれコンセンサスを30ベーシスポイントと5%上回る。3/2nmロジック移行、1a/bメモリー移行、高スループット、サービス収入、サプライチェーン管理がマージンを支えると予想する。 Morgan StanleyはOverweightとTop Pick、€1,700の目標株価を維持する。ASMLはFY28 EPSの25xで割安と判断し、24-27xのミッドサイクル評価レンジ上限である27x P/EをFY28 EPS €62.32に適用している。ベースケースは、主要ファウンドリー顧客の回復、堅調なHBM/DRAM需要、中国需要が懸念ほど悪くないことを前提とする。強気ケースは約40xのFY28 EPS約€65を用いて€2,600とし、急速な受注増、幅広い能力拡張、輸出規制の影響限定、High-NAの円滑な採用、FY28の粗利益率が60%近くへ向かうことを前提とする。弱気ケースは約20xのFY28 EPS約€37.5を基に€750とし、先端ノード設備需要の停滞と業界支出の弱さを前提とする。

分析フレームワーク

Morgan Stanleyは自社の会社業績モデルをコンセンサス予想と比較し、システムおよびIBM売上、粗利益率の前提、EUV生産能力、メモリーとロジック需要、中国エクスポージャー、バリュエーションシナリオを通じて利益見通しを検証する。FY28 EPS予想にP/E倍率を適用して目標株価を導出している。

手法メモ

  • バリュエーション手法PER・PEG評価

    P/E倍率による評価

    Morgan Stanleyは27xのP/E倍率をFY28 EPS €62.32に適用して€1,700の目標株価を導出し、異なる利益水準と評価倍率を用いた強気・弱気シナリオを提示している。

  • 業界・産業分析フレームワーク需給フレームワーク

    半導体製造装置の需要と生産能力の分析

    レポートはメモリーとロジックファウンドリーの需要、顧客の能力増強、EUV/DUVツールの供給、中国需要を、ASMLの売上高とマージン見通しに結び付けている。

資産マッピングと比較

投資テーゼから固有資産への構造化マッピング(強み、弱み、同業、リスク)。

  • ASML Holding NV (ASML.AS, ASML NA)
    主要カバー企業。メモリーとロジックファウンドリー需要の強まり、DUV/EUV販売の成長、マージン拡大の恩恵を受けると見込まれる。
    強み
    半導体製造工程に不可欠なツールセットの有力供給者。生産能力の柔軟性、ファウンドリー需要の強化、メモリー価格決定力、サービス収入の増加が期待される。
    弱み
    2028年の成長加速は未検証であり、2024–26年に光刻強度が横ばいとなることが当面の利益上限となり得る。
    比較
    Morgan Stanleyは、2028年までにCXMTのDRAM生産能力がMicronを上回り、YMTCが世界2位または3位のNANDプレーヤーになると予想し、これがASMLのDUV需要を支え得るとみる。
    リスク
    中国の競争と輸出規制、EUV受注残の拡大鈍化、High-NA販売の遅れ、ファウンドリーまたはDRAM需要の弱さ。

主要データ

  • 3Q26売上高予想€12.3bnコンセンサス€11.7bnを約5%上回り、ガイダンス上限も超える。
  • 3Q26希薄化後EPS予想€11.75コンセンサス€10.84を約8%上回る。
  • 3Q26粗利益率予想56.2%コンセンサスを21ベーシスポイント上回る。
  • FY26売上高予想€45.0bn会社ガイダンス上限。Morgan Stanleyは粗利益率55.3%と収益力€41をモデル化している。
  • 予想修正2026 sales/EPS +4%/+7%; 2027 +9%/+14%; 2028 +7%/+10%修正はDUV/EUVとIBMの成長、価格設定、需要前提の強さを反映する。
  • FY28 EPSおよび評価€62.32 and 27x P/E€1,700の目標株価と20%の示唆上昇余地につながる。
  • EUV出荷前提98 tools in FY27; 103 tools in FY28Morgan StanleyはFY27の生産能力ガイダンスを90+台、2028年のlow-NAシステム生産能力を少なくとも110台と予想する。

影響と示唆

レポートは、コンセンサスを上回る四半期業績と利益予想の上方修正がASMLを支えるとみる一方、生産能力と中国に関する経営陣のコメントが、市場がより長期の成長見通しを受け入れるかを左右する可能性があるとする。2026–27年のファンダメンタルズは支援的とみるが、2028年に成長が加速するかには慎重である。

リスク

  • 潜在的な輸出規制と中国での競争懸念がASMLの評価倍率を抑制する可能性がある。
  • 需要がASMLが供給可能な2028年の生産能力を最終的に吸収できない可能性がある。
  • 特にファウンドリーとDRAMにおける先端ノード設備サイクルの弱さが、売上高と利益を圧迫する可能性がある。
  • EUV受注残の拡大鈍化または初期High-NA販売の遅延が予想を圧迫する可能性がある。
  • インフレと中国の弱さが、需要鈍化とより多くの受注延期につながる可能性がある。

注目点

  • 3Q26の受注残に関するコメントと、経営陣がFY27のEUV生産能力ガイダンスを90+台へ引き上げるか。
  • 経営陣が2028年のlow-NA EUV生産能力を110台以上で再確認するか。
  • NXE:3800Eから3800F/3800Gへの移行における価値ベース価格設定の進展と、ASP上昇がいつ顕在化するか。
  • 今後12–18か月のシステム売上に占める中国売上比率と、中国顧客による2027–28年のDUV能力予約。
  • IBM成長の構成と持続性。継続的なサービス契約と一過性のアップグレードの比較を含む。
  • 自社株買いと対象を絞ったM&Aの間での経営陣の資本配分の優先順位。
浙江ICP第2022035445-5号
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