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レポート解説Hilo Research

Auras Technology(双鴻科技)(3324.TW):2Qの粗利益率は予想未達、GB300出荷が3Qの成長回復を牽引

JPMorganは、GB300の補充受注とTrainium 3の液冷製品が後半期のAuras Technologyの成長を牽引すると見込み、目標株価をNT$1,200に引き上げたが、市場シェアと競争力が依然として上位同業に後れを取っているため、ニュートラル格付けを維持した。

機関JPMorgan
日付2026-08-10
企業Auras Technology(双鴻科技)
ティッカー3324.TW
業界テクノロジーハードウェアおよびサーバー向け熱対策ソリューション
格付けニュートラル

要約

JPMorganは、GB300の補充受注とTrainium 3の液冷製品が後半期のAuras Technologyの成長を牽引すると見込み、目標株価をNT$1,200に引き上げたが、市場シェアと競争力が依然として上位同業に後れを取っているため、ニュートラル格付けを維持した。

ニュートラル、目標株価NT$1,200。2026年8月7日の終値NT$1,015に対して約18.2%の上昇余地を示唆する。
ニュートラル格付け目標株価引き上げGB300Trainium 3液冷熱対策ソリューション粗利益率回復ASIC市場シェアリスク
  • 2Q26の粗利益率は28.4%で、JPMorgan予想の29.9%を下回った。新製品のスクラップにより約1~2ポイントのマイナス影響が生じた。
  • 7月の売上高はNT$3.8bnに達し、前月比39%、前年同月比117%増加した。これには6月から遅延したGB300受注による約NT$300mnの寄与が含まれる。
  • 3Q26の売上高予想はNT$10.3bnへ引き上げられ、前期比18%、前年同期比73%の成長を示唆する。
  • 液冷売上高比率は3Q26から60%超へ上昇し、粗利益率は約30%へ回復して4Qにも改善を継続すると予想される。
  • 2026年および2027年のEPS予想はそれぞれ4%および16%引き上げられたが、コンセンサス予想をそれぞれ4%および11%下回る。
  • 2026年12月の目標株価はNT$1,050からNT$1,200へ引き上げられた一方、バリュエーションの基準は2027年予想PER18倍で据え置かれた。

レポート解説

概要

Auras Technologyの2Q26売上高はNT$8.7bnで、前期比2%増、前年同期比64%増にとどまった。製品移行期におけるGB300コールドプレートの出荷成長の限定性、新製品生産のスクラップ、営業レバレッジの弱まりを受け、粗利益率とEPSはいずれも予想を下回った。JPMorganは、後ずれしたGB300受注が3Qに大量出荷され、AWS Trainium 3の液冷製品および一部のVR200ラックマニホールド需要が4Qに続き、売上構成と粗利益率の改善を牽引するとみている。液冷の総アドレス可能市場は長期的に拡大するものの、Nvidia次世代VRコールドプレートおよびASICプロジェクトにおけるAuras Technologyのシェアは上位競合より低いことが懸念されるため、レポートはニュートラル格付けを維持している。

主要見解

短期的な成長の転換点は主にGB300コールドプレートの補充受注によるものである。7月の売上高はすでに大きく加速しており、3Q売上高は前期比18%増加すると見込まれる。GB300の寄与は4Qに低下する可能性があるが、Trainium 3のコールドプレートモジュール、内部マニホールド、ラックマニホールドの受注がこれを相殺すると予想される。液冷売上高比率が60%を超えるにつれ、粗利益率は3Qから30%超へ回復すると見込まれる。中長期的には、ASIC液冷の浸透率上昇とシステム当たり価値の増加が業界機会を拡大するが、Auras Technologyの関連プロジェクトにおけるシェアは比較的小さく、Nvidia次世代VRコールドプレートではシェア低下の可能性があり、利益の伸びしろは制約される。

分析フレームワーク

本レポートは、市場予想に対する四半期業績、GB300およびTrainium 3製品の出荷スケジュール、液冷売上高構成の変化、プロジェクト別市場シェアの前提を組み合わせ、2026~2027年の売上高および利益を再推計している。目標株価は2027年予想EPSにPER18倍を適用して算出し、2023年以降の同社の過去平均バリュエーション水準と照合している。

手法メモ

  • 利益予想四半期売上高および損益計算書予想

    製品出荷スケジュールと売上構成に基づき四半期業績を予測

    後ずれしたGB300受注、一般サーバー向け空冷需要、Trainium 3の初期受注、液冷売上高比率に基づき、2026年3Qおよび4Qの売上高、粗利益率、営業利益、EPSを予想する。

  • 相対バリュエーション予想PERバリュエーション手法

    目標株価は予想EPSに目標PER倍率を乗じたもの

    2027年予想EPSのNT$67.15とPER18倍を主な基準として、2026年12月の目標株価をNT$1,200に設定する。PER18倍は2023年以降の同社の平均バリュエーション水準とおおむね整合する。

  • 予想乖離分析機関予想とコンセンサス予想の比較

    JPMorgan予想をBloombergコンセンサス予想と比較

    JPMorganの2026年および2027年のEPS予想はそれぞれNT$54.36およびNT$67.15で、従来予想からそれぞれ4%および16%上昇したが、Bloombergコンセンサス予想をなおそれぞれ4%および11%下回る。

資産マッピングと比較

投資テーゼから固有資産への構造化マッピング(強み、弱み、同業、リスク)。

  • Auras Technology (3324.TW)
    レポートのカバレッジ対象
    強み
    AIサーバー向け液冷市場全体の拡大、GB300受注の回復、Trainium 3液冷製品の寄与開始の恩恵を受け、2H26には売上構成および粗利益率の改善が見込まれる。
    弱み
    Nvidia次世代VRコールドプレートおよびASICコールドプレートプロジェクトにおける市場シェアは相対的に低いと見込まれるほか、新製品生産のスクラップと営業レバレッジの弱まりも短期的な利益率を圧迫する。
    比較
    上位同業のAVCと比べ、本レポートはAuras Technologyが競争優位性および市場シェア配分でなお後れを取っているとみている。
    リスク
    AI投資マインドの冷え込み、新規設備または新製品の歩留まり問題、顧客の新製品遅延、熱対策市場における競争激化、VR200およびASICプロジェクトでのシェアが予想を下回るリスク。

主要データ

  • 2Q26売上高NT$8,700mn前期比2%増、前年同期比64%増で、JPMorgan予想を2%下回った。
  • 2Q26粗利益率28.4%JPMorgan予想を145bps、コンセンサス予想を91bps下回った。
  • 2Q26 EPSNT$10.4前期比17%減、前年同期比495%増で、JPMorgan予想を20%下回った。
  • 2026年7月売上高NT$3.8bn前月比39%増、前年同月比117%増で、後ずれしたGB300出荷による約NT$300mnの寄与を含む。
  • 3Q26売上高予想NT$10,285mn前期比18%、前年同期比73%の成長を示唆し、従来予想から15%上昇。
  • 3Q26粗利益率予想30.4%液冷売上高比率は3Qから60%超へ上昇すると見込まれる。
  • 2026年EPS予想NT$54.36従来予想から4%引き上げられたが、Bloombergコンセンサス予想を4%下回る。
  • 2027年EPS予想NT$67.15従来予想から16%引き上げられたが、Bloombergコンセンサス予想を11%下回る。
  • 目標株価NT$1,2002027年予想PER18倍に基づき、NT$1,050から引き上げ。

影響と示唆

利益予想および目標株価の上方修正は、ASIC液冷の成長、GB300出荷の回復、Trainium 3による新たな寄与を反映しているが、ニュートラル格付けの維持は、短期的な受注改善だけでは中長期的なシェアリスクを解消するにはなお不十分であることを示す。液冷売上高比率が予想通り上昇すれば、収益性は2H26に回復する。一方、Nvidia VR200またはASICコールドプレートプロジェクトでより多くのシェアを獲得できなければ、業界全体の市場拡大が同社の利益成長へ十分に転化しにくい可能性がある。

リスク

  • AI関連の投資マインド冷え込みがバリュエーションを押し下げる可能性がある。
  • 新規設備または新製品の歩留まり問題により、粗利益率がさらに悪化する可能性がある。
  • 顧客の新製品投入または受注出荷の遅延により、売上計上が後ずれする可能性がある。
  • 熱対策市場の拡大により競合が増加し、価格圧力が強まる可能性がある。
  • Nvidia次世代VRコールドプレートおよびASICコールドプレートプロジェクトにおける同社の市場シェアが予想を下回る可能性がある。
  • 上振れリスクとしては、MCL製品の改善および認定進捗が予想以上に速いこと、新規プロジェクトの獲得とASICコールドプレートのシェア拡大、Nvidia VRコンピュートトレイ向けMCPの粗利益率低下が予想より小さいことが挙げられる。

注目点

  • 2026年8月および9月のGB300コールドプレート受注・出荷が、7月の強い勢いを維持できるか。
  • 液冷売上高比率が3Qに60%超へ上昇し、粗利益率が約30%まで回復できるか。
  • AWS Trainium 3のコールドプレートモジュール、内部マニホールド、ラックマニホールドの4Qにおける量産および売上寄与。
  • VR200ラックマニホールド需要と、Nvidia次世代VRコールドプレートプロジェクトにおける同社シェアの変化。
  • 新規ASIC液冷プロジェクトの獲得、顧客認定、市場シェア拡大の進捗。
  • 新製品のスクラップ率、設備歩留まり、コスト管理が粗利益率に与える影響。
  • 2026年および2027年の利益予想とコンセンサス予想の乖離が縮小するか。

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