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レポート解説Hilo Research

CLOUDFLARE INC(US.NET):Cloudflareの成長が再加速、Workersと従量課金型収益が上振れ余地を創出

第2四半期の売上高は前年比36%増となり、市場予想を大幅に上回った。モルガン・スタンレーは、営業実行力、エンタープライズ顧客の拡大、Workers利用の増加が数年にわたる30%超の成長を支えるとみており、オーバーウェイトを維持し、目標株価を$370へ引き上げた。

機関モルガン・スタンレー
日付2026-08-07
企業CLOUDFLARE INC
ティッカーUS.NET
業界ソフトウェア - インフラストラクチャ
格付けオーバーウェイト

要約

第2四半期の売上高は前年比36%増となり、市場予想を大幅に上回った。モルガン・スタンレーは、営業実行力、エンタープライズ顧客の拡大、Workers利用の増加が数年にわたる30%超の成長を支えるとみており、オーバーウェイトを維持し、目標株価を$370へ引き上げた。

オーバーウェイト評価を維持。目標株価は$322から$370へ引き上げられ、2026年8月6日の終値$284.43に対して約30.1%の上昇余地を示唆する。
第2四半期決算は予想超過売上高成長の加速WorkersAIエージェント・セキュリティエンタープライズ顧客の拡大従量課金型収益目標株価引き上げ
  • 第2四半期売上高は$696.1Mで、前年比35.9%増、コンセンサス予想を4.7%上回った。
  • 営業効率は10四半期連続で改善し、新規顧客受注とパイプラインの伸びはいずれも過去5年で最速のペースに達した。
  • Workersは初期導入段階から重要な収益貢献源へ移行しており、当四半期に約200万人の開発者を追加し、合計で750万人に近づいた。
  • 同社は約80,000社の有料顧客を純増させ、前年比74%増となった。一方、大口顧客数は前年比27%増の4,698社となった。
  • 通期売上高ガイダンスの中央値は$2.867Bへ引き上げられ、約32%の成長を示唆するが、下期の季節性前提は過去2年平均を下回っている。
  • 粗利益率は前四半期比で73.1%へ改善し、8四半期連続の低下に終止符を打った。

レポート解説

概要

Cloudflareは第2四半期に幅広い事業加速を実現し、売上高成長率は第1四半期の34%から36%へ上昇した。セキュリティ、アプリケーション・ネットワーキング、Workers開発者プラットフォームで力強い実績を示した。経営陣は2026年度の売上高および利益率ガイダンスを引き上げたが、モルガン・スタンレーは、従量課金型Pool-of-Funds契約の構成比上昇、顧客利用の立ち上がり、保守的な下期季節性前提により、最新ガイダンスをなお上回る可能性があるとみている。

主要見解

中核となる見方は、Cloudflareが契約拡大主導の成長モデルから、契約と利用の両方によって牽引されるモデルへ移行しているというものだ。営業生産性の継続的な改善、エンタープライズ顧客の支出階層全体にわたる幅広い拡大、DBNRRの回復、Workersの商用化加速が相まって、売上高成長の持続性を高めている。ゼロトラスト、SASE、アプリケーション・ネットワーキングにおける複数年の大型契約は、セキュリティ製品ポートフォリオの強さを示しており、AIエージェント・セキュリティとエッジAIワークロードは新たな需要源となり得る。マルチプロダクト・プラットフォーム、健全な需要環境、利益率改善により、同社は長年にわたり30%超の成長を持続できる位置にあるが、現在のバリュエーションにはすでに高い成長期待が織り込まれている。

分析フレームワーク

本レポートは四半期実績をコンセンサス予想と比較し、売上高、残存履行義務、顧客成長、純継続率、営業効率、利益率に焦点を当てる。その後、同社の最新ガイダンス、過去の季節性、従量課金型契約の利用傾向を組み合わせて予想上振れ余地を評価する。バリュエーションでは長期フリーキャッシュフローのシナリオ分析を用い、2034年のフリーキャッシュフロー、EV/FCF倍率、11%の割引率から目標株価を導出し、強気・基本・弱気のシナリオを設定している。

手法メモ

  • 財務予測モルガン・スタンレー ModelWare

    標準化された業績予測フレームワーク

    企業実績データ、モルガン・スタンレーの予測、Refinitivコンセンサス予想を整理し、四半期実績、ガイダンス、モデル調整を比較するために使用。

  • バリュエーション長期フリーキャッシュフロー割引およびEV/FCF倍率法

    将来フリーキャッシュフローに基づくターミナルバリュー評価

    基本ケースでは、2034年のフリーキャッシュフロー約$5.5B、EV/FCF倍率56倍、割引率11%を用いて$370の目標株価を導出している。より高い倍率は、同社のより速い成長と利益率改善の可能性を反映している。

  • シナリオ分析強気・基本・弱気シナリオ

    成長率、利益率、バリュエーション倍率の感応度分析

    強気ケースの目標株価は$490、基本ケースは$370、弱気ケースは$212であり、長期売上高成長、フリーキャッシュフロー、バリュエーション倍率に関する異なる前提に対応する。

資産マッピングと比較

投資テーゼから固有資産への構造化マッピング(強み、弱み、同業、リスク)。

  • Cloudflare Inc(US.NET)
    本レポートは同銘柄を直接カバーし、オーバーウェイト評価を維持するとともに目標株価を引き上げている。
    強み
    グローバルなエッジネットワーク、マルチプロダクト・プラットフォーム、営業効率の継続的改善、Workersの急成長、エンタープライズ顧客の拡大、AIエージェント・セキュリティ需要の強まり。
    弱み
    バリュエーションは同業他社を大幅に上回り、粗利益率はなお回復の初期段階にあり、従量課金型収益は四半期ごとの認識ボラティリティを高める。
    比較
    従来型セキュリティベンダーやパブリッククラウド・プラットフォームと比べ、Cloudflareはネットワーク性能、セキュリティ、開発者プラットフォームの能力を組み合わせている。より高い成長と利益率改善の見通しが、バリュエーション・プレミアムを支えている。
    リスク
    競争激化、大企業市場への浸透が予想を下回ること、無料顧客から有料顧客への転換障害、Workersの商用化の鈍化、長期的な利益率拡大が期待を下回ること。

主要データ

  • 第2四半期売上高$696.1M前年比35.9%増で、$664.8Mのコンセンサス予想を4.7%上回った。
  • 第3四半期売上高ガイダンスの中央値$736.5M前年比約31%の成長を示唆し、コンセンサス予想を2.1%上回る。
  • 2026年度売上高ガイダンスの中央値$2.867B従来ガイダンスの中央値から$58M引き上げられ、約32%の成長を示唆する。
  • 当期残存履行義務の成長率34%契約カバレッジと将来の売上高可視性が引き続き堅調であることを示す。
  • 大口顧客数4,698前年比27%増で、全ての年間支出階層で純増数が過去最高となった。
  • ドルベース純継続率120%前四半期比2ポイント、前年同期比6ポイント上昇。
  • 有料顧客の純増数約80,000前年比74%増。
  • Workers開発者基盤750万人に近づく第2四半期に約200万人を追加し、2025年通年の追加数約150万人を上回った。
  • Non-GAAP営業利益$96.1Mコンセンサス予想を6.5%上回った。
  • 粗利益率73.1%前四半期比30ベーシスポイント上昇し、8四半期ぶりの前四半期比改善となった。
  • 目標株価$370$322から引き上げられ、現在株価$284.43に対して約30.1%の上昇余地を示唆する。

影響と示唆

今回の決算は、Cloudflareのプラットフォーム戦略が製品導入からより明確な売上高貢献へ転換していることを示している。Workers、R2、ゼロトラスト、SASE間のクロスセルは、エンタープライズ顧客の支出を増加させ、従量課金型契約の規模を拡大すると見込まれる。AIネイティブ企業とエージェント型ワークロードは、エッジインフラにおける同社の地位をさらに強化する可能性がある。利用の立ち上がりが下期の季節性をガイダンス前提以上に押し上げれば、売上高予想は継続的に上方修正される可能性がある。ただし、最近の株価上昇により同業他社に対するバリュエーション・プレミアムは拡大しており、今後のリターンは高成長と利益率拡大の継続的な実現により依存する。

リスク

  • 現在のバリュエーション・プレミアムは高く、成長や利益率が期待を下回れば、バリュエーション倍率が大幅に縮小する可能性がある。
  • 専業セキュリティベンダー、パブリッククラウド・サービスプロバイダー、大手統合ベンダーとの競争により、エンタープライズ市場の拡大が制約される可能性がある。
  • Pool-of-Funds契約が従量課金型収益へ移行することで、四半期の売上高認識および予測の変動性が高まる可能性がある。
  • 無料トラフィックから有料顧客への転換が予想より弱く、有料・無料トラフィックの構成は引き続き粗利益率に影響する可能性がある。
  • 長期的な利益率拡大は、現在のモデル前提よりも困難である可能性がある。
  • WorkersおよびAI関連製品の商用化が鈍化した場合、長期成長と目標バリュエーションに下方リスクが生じる。
  • モルガン・スタンレーは、Cloudflare Incの普通株式を少なくとも1%保有しており、同社との複数種類の取引関係を有する、または求める可能性があると開示している。投資家は潜在的な利益相反に留意すべきである。

注目点

  • $736.0M~$737.0Mの第3四半期売上高ガイダンスの達成状況、および下期の季節性が会社前提を上回るかどうか。
  • Workersの収益貢献、開発者数、Pool-of-Funds契約規模、実際の顧客利用の立ち上がり。
  • DBNRRが120%近辺を維持できるか、またはさらに改善するか。
  • 年間支出$100K超およびより高い階層の顧客における純増トレンド。
  • 営業生産性と新規顧客受注が過去5年で最も強いモメンタムを維持できるか。
  • 粗利益率が73%近辺で安定できるか、また有料対無料トラフィックの構成が継続的に改善するか。
  • AIエージェント・セキュリティ需要が新たなゼロトラストおよびSASE契約に結び付くか。
  • 売上高成長、フリーキャッシュフロー、営業利益率が、将来EV/FCF倍率56倍を支えられるか。

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