Tokyo Ohka Kogyo(4186):UBS、先端ロジックとメモリー材料の成長を理由にTokyo Ohka KogyoをBuyへ格上げ
UBSは、フォトレジストと半導体後工程材料の旺盛な需要がFY12/28までの力強い利益成長を支えると予想する。目標株価は¥11,200へ小幅に引き下げられたが、UBSは直近の株価下落により成長がバリュエーションに十分織り込まれていないとみている。
要約
UBSは、フォトレジストと半導体後工程材料の旺盛な需要がFY12/28までの力強い利益成長を支えると予想する。目標株価は¥11,200へ小幅に引き下げられたが、UBSは直近の株価下落により成長がバリュエーションに十分織り込まれていないとみている。
- 12カ月目標株価¥11,200で、評価をNeutralからBuyへ格上げ。
- UBSは2025-28年のフォトレジスト売上高CAGRを26%と予想。
- FY12/27の営業利益は¥85.7bn、前年比33.9%増と予想。
- FY12/26のEUV、ArF、KrFレジスト売上高はそれぞれ54%、25%、33%増を予想。
- 過去3カ月で株価は26%下落し、12カ月先行PERは約18xで推移。
レポート解説
概要
UBSはTokyo Ohka Kogyo(TOK、4186.T)をBuyへ格上げし、先端ロジックおよびDRAM、NAND生産の需要がフォトレジストと半導体後工程材料の持続的な拡大を支えると主張する。レポートはFY12/28までの堅調な利益成長を予想し、株価下落後のバリュエーションを一段と魅力的とみている。
主要見解
UBSの中心的な見方は、先端ロジック、DRAM、NANDの成長が、パッケージング材料およびWHS材料を含むTOKのフォトレジストと半導体後工程材料への需要を引き続き押し上げるというものだ。UBSはTOKの世界フォトレジスト市場シェアを約30%と推定する。2026年1-6月の半導体前工程向けフォトレジスト売上高は前年比20%増で、EUVとArFレジストの合計は25%増、KrFレジストは20%増となった。同期間の後工程関連材料売上高は前年比45%増だった。UBSは2025-28年のレジスト売上高CAGRを26%と予想し、後工程材料事業も追加的な利益成長ドライバーになるとみている。 需要見通しは、AIサーバー投資の継続、メモリーメーカーの稼働率上昇、先端ノードの立ち上がりに基づく。UBSは、2027年まで韓国および中国のメモリー顧客からのレジスト需要が増加し、台湾、韓国、中国における先端ロジック用途向け出荷も増えると予想する。需要が拡大すればTOKに大きな生産能力制約はなく、販売価格の大幅な下落も見込んでいない。TOK、Shin-Etsu Chemical、JSRは、2nm世代のEUVおよび液浸ArFレジストで重要な供給シェアを確保する日本企業とされる。TOKはTSMCのCoWoS生産能力拡大に伴う後工程向けバンプレジスト需要の成長からも恩恵を受け、UBSはこの傾向が2027年以降も続くと予想する。 UBSはFY12/25からFY12/28にかけて営業利益が年率約30%で成長すると予想する。FY12/26は¥64.0bn、前年比35%増、FY12/27は¥85.7bn、前年比33.9%増、FY12/28は¥104.4bn、前年比22%増とする。FY12/26のEUV、ArF、KrFレジスト売上高はそれぞれ54%、25%、33%増を見込み、従来予想の25%、10%、10%から引き上げた。FY12/27には、主にフォトレジストにより中核半導体材料の売上高が29%増加すると予想する。2027年のCoWoS生産能力は前年比約68%増と推定し、2nm世代向けEUVレジストの出荷が本格化することで、2026年の54%成長に続き30%の売上成長を支えるとみている。 格上げにはバリュエーションも寄与した。TOKの株価は直近3カ月で26%下落し、過去6カ月ではTOPIXを5%下回ったため、12カ月先行移動平均EPSベースのPERは約18xまで低下した。UBSは、先端半導体材料にけん引される成長が現状では過小評価されていると考える。目標株価¥11,200は従来の¥11,500から引き下げたものの、従来の¥405から引き上げた12カ月移動平均EPS ¥443と25xの適正PERに基づく。半導体関連株の市場リスクプレミアム上昇を反映し、適用バリュエーション倍率は28xから引き下げた。UBSは予想株価上昇率35.6%、予想配当利回り1.0%、予想株式リターン36.5%を示している。
分析フレームワーク
UBSは、EUV、ArF、KrF、後工程材料の需要動向に、顧客地域の需要、能力前提、利益予想を組み合わせて分析する。その後、利益見通しをTOKの株価推移と比較し、TOPIX-33 Chemicals対比のPERを用いて株式価値を算定している。
手法メモ
半導体材料の需給分析
UBSは、AIサーバー投資、メモリー工場の稼働率、2nm生産、CoWoS生産能力の拡大をTOKのフォトレジストおよびパッケージング材料の需要に結び付け、生産能力と価格を評価している。
TOPIX-33 Chemicals対比PER評価
UBSは、12カ月移動平均EPS ¥443に25xの適正PERを適用し、目標株価¥11,200を算出している。
資産マッピングと比較
投資テーゼから固有資産への構造化マッピング(強み、弱み、同業、リスク)。
- Tokyo Ohka Kogyo (4186.T)先端ロジック、メモリー、半導体後工程材料の成長から恩恵を受けると見込まれる主要カバレッジ企業。
- 強み
- 先端フォトレジストでの重要な供給シェア、KrFでの首位シェア、強いEUV供給ポジション、バンプレジストの急成長。
- 比較
- UBSは、TOK、Shin-Etsu Chemical、JSRを、2nm世代のEUVおよび液浸ArFレジストで重要な供給シェアを有する日本企業として挙げている。
- リスク
- メモリー市場の調整、EUVフォトレジスト市場の成長鈍化、EUVレジスト市場シェアの低下、KrFフォトレジスト需要の弱さ。
主要データ
- 世界フォトレジスト市場シェアAround 30%TOKに関するUBS推定
- 前工程フォトレジスト売上高の成長率+20% yoy2026年1-6月。EUVとArFの合計売上高は25%増、KrF売上高は20%増
- 後工程材料売上高の成長率+45% yoy2026年1-6月
- フォトレジスト売上高CAGR26%2025-28年のUBS予想
- FY12/27営業利益¥85.7bn前年比33.9%増
- FY12/28営業利益¥104.4bn前年比22%増
- 2027年CoWoS生産能力の成長率Around +68% yoy先端ロジック向けレジストおよびパッケージング材料の需要を支えるUBS推定
- 12カ月目標株価¥11,200従来は¥11,500。移動平均EPS ¥443および適正PER 25xに基づく
影響と示唆
UBSは、先端半導体材料へのTOKのエクスポージャーが市場に十分織り込まれていないと考える。この見通しは、AIサーバー投資の継続、メモリー需要の回復継続、2nm EUVレジスト出荷とCoWoS関連パッケージング需要の想定どおりの立ち上がりに依存する。
リスク
- 下方リスクには、メモリー半導体市場の調整が含まれる。
- EUVフォトレジスト市場の成長鈍化またはTOKのEUVレジスト市場シェア低下は、目標株価を圧迫し得る。
- KrFフォトレジスト需要の弱さは、明示された下方リスクである。
注目点
- 予想される2025-28年のフォトレジスト売上高CAGR 26%を支えるAIサーバー投資が継続するか。
- 韓国および中国のメモリー顧客からの需要と、台湾、韓国、中国の先端ロジック顧客からの需要。
- 2nm EUVレジスト出荷の立ち上がり時期と規模、およびCoWoS生産能力の拡大。
- TOKのEUV、ArF、KrF、バンプレジストの出荷成長がUBS予想に対してどう推移するか。