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レポート解説Hilo Research

Global smartphone hardware supply chain レポート解説

レポートは、台数面のスマートフォン・ダウンサイクルを見込む一方、プレミアム化とASP上昇が一部を相殺するとみる。Citiは、低価格帯Androidへのエクスポージャーに慎重である一方、選別的なApple関連および防衛的サプライチェーン銘柄を選好する。

機関Citigroup
日付20260818
業界smartphone supply chain

要約

レポートは、台数面のスマートフォン・ダウンサイクルを見込む一方、プレミアム化とASP上昇が一部を相殺するとみる。Citiは、低価格帯Androidへのエクスポージャーに慎重である一方、選別的なApple関連および防衛的サプライチェーン銘柄を選好する。

選別的な選好:上流はMediaTekとOmniVision、下流はApple、Largan、Luxshare、Lenovo、Lens Technology-H。最も選好しないのはBYD ElectronicとMaxscend。
スマートフォンメモリー価格プレミアム化Appleサプライチェーン半導体AI出荷予想折りたたみ型端末
  • 2026年の世界スマートフォン出荷予想は5%引き上げて1.09bn台としたが、2027~28年予想は5%と4%引き下げた。
  • IDC報告の2Q26出荷276.3mn台は前年比7.0%減だったが、Citi予想を15%上回った。
  • Citiはメモリー価格の強さとプレミアム化により、2026~28年のASP成長を10%/4%/2%と見込む。
  • Appleの3Q26E生産は引き続き強く、選別的な下流サプライヤーを支える。

レポート解説

概要

Citiは、予想を上回った2026年上期後の世界スマートフォン・ハードウェア・チェーンを検証している。上振れしたチャネル需要を受けて2026年の出荷見通しを引き上げた一方、長期化するメモリー価格インフレが低価格帯需要を抑えると予想し、2027~28年の数量予想を引き下げつつASP前提を引き上げている。

主要見解

Citiは、2026年の世界スマートフォン出荷予想を5%引き上げて1.09bn台とし、前年比14%減を見込む。従来予想は17%減だった。この改定は、主にチャネルでの在庫先取り需要による1H26出荷の予想超過を受けたものだ。IDCが報告した2Q26の販売向け出荷は276.3mn台で前年比7.0%減だったが、Citi予想の241.1mn台を15%上回った。強さは北米と日本に集中し、CEMA、ラテンアメリカ、インドは弱含んだ。 レポートの中心的な制約は、メモリー価格の強さが持続していることだ。Citiは、OEMが2H26にコスト上昇の一部を消費者へ転嫁できる一方、低コストのメモリー在庫が尽きるにつれて利益率には一段の圧力がかかると考える。低価格帯端末の構成比が高い新興市場がより影響を受ける見通しである。Citiは2026年の出荷減少率を、中国11%、日本6%、北米10%、西欧16%、CEMA18%、インド15%、ラテンアメリカ16%と予想する。そのため、メモリー価格上昇がこれらの年まで続くとの見方から、2027年および2028年の世界出荷予想を5%と4%引き下げた。 コスト上昇とプレミアムモデルの構成比上昇は、CitiのASP見通しを支える。Citiは世界のスマートフォンASP成長率を2026Eで10%、2027Eで4%、2028Eで2%と推定する。ヘッドラインの予想改定では、2026E/27E/28EのASP成長率を14%/5%/2%と示し、従来前提の7%/2%/3%から変更している。2Q26の世界ASPは前年比24%上昇してUS$504となった。中国のASPは20%上昇してUS$534、北米のASPは前年比16%上昇してUS$850となった。中国ではUS$200超モデルが出荷の86%を占め、QoQで2 percentage points上昇しており、プレミアム化の効果を示している。 ベンダーおよびチップセットのデータは、市場の二極化をさらに裏付ける。2Q26のSamsungとAppleの出荷はそれぞれ前年比8%および15%増の62.7mn台、55.7mn台となった一方、Xiaomiは26%減の31.2mn台、vivoは20%減の21.2mn台、Oppoはearly-26からrealmeがOppoに戻ったこともあり17%増の28.9mn台となった。CitiはAppleとSamsungの2026年出荷が底堅く推移するとみる一方、Xiaomiの出荷は前年比24%減の126mn台と予想する。Qualcommの2Q26シェアは前年比5 percentage points、QoQで4 percentage points低下して16%となった。MediaTekのシェアは33%で前年比1 percentage point低下したが、QoQでは1 percentage point上昇した。AppleとSamsungは内製SoCシェアをそれぞれ前年比4 percentage points拡大し、18%と9%に達した。 折りたたみ型端末は短期的には弱く、2Q26の世界出荷は前年比10%減の3mn台となった。Huaweiが50%のシェアで首位、Samsungが18%、Lenovoが17%で続き、前年比で出荷が増加したのはSamsungとHonorのみだった。それでもCitiは、iPhone 18 Foldが部品コンテンツの機会を生むとみる。2H26のiPhone 18生産は81mn台で、そのうちiPhone 18 Foldは7.5mn台と推定し、Foxconnが唯一のEMSサプライヤーとなる。予想されるアップグレードには、超薄型ガラス、ヒンジ、チタン筐体、ベイパーチャンバー冷却、ProおよびPro Max向けの可変絞りメインカメラが含まれる。 Citiの最新iPhone生産計画は強い3Q26Eを示しており、ある示唆の要約では前年比22%増、詳細な生産計画の説明では前年比28%増とされ、2Q26の前年比15%増に続く。SoC供給の逼迫により、2026EのiPhone生産見通しは266mnから264mnへ引き下げられた。CitiはLuxshareがiPhone 18 Proの31%およびiPhone 18 Pro Maxの41%を供給し、前年より良いミックスになると推定する。同行はAppleの長期的なシェア拡大軌道に引き続き前向きであり、9月のiPhone発売と強化されたSiri AI機能の展開を、iCloud+採用とServices成長を後押しし得る触媒と位置付ける。 この背景でCitiは選別姿勢を維持する。メモリー価格圧力が既に株価に織り込まれ、2H26–1H27のコンテンツ増加やAI/メモリー・ポジショニングの巻き戻しが追い風となり得る銘柄を選好する。上流では、主要顧客の製品開発サイクル正常化により2Hのスマートフォン製品ミックス改善と2027年事業の安定化を見込むMediaTekを選好し、OmniVisionも選好する。下流ではApple、Largan、Luxshare、Lenovo、Lens Technology-Hを選好する。Androidサプライチェーンは2H26に出荷が二桁減となり、1H26より重い収益圧力に直面するとみており、BYD ElectronicとMaxscendを最も選好しない銘柄としている。

分析フレームワーク

Citiは、IDCの出荷・市場シェアデータ、地域別の数量予想、ASP前提、チップセットのシェア動向、折りたたみ型市場データ、自社のiPhone生産見通しを組み合わせている。メモリーコストのインフレを端末価格、OEMの利益率、地域別の低価格帯エクスポージャー、サプライチェーン収益に結び付け、製品ミックス、顧客エクスポージャー、予想されるコンテンツ増加によって企業を差別化している。

手法メモ

  • 業界・産業分析フレームワーク需給フレームワーク

    メモリーコスト圧力下でのスマートフォン出荷およびASP予測。

    Citiは、チャネル在庫需要、地域別端末数量、部品コストのインフレ、OEMの価格設定を評価して、出荷量とASPの予想を導いている。

  • 業界・産業分析フレームワーク数量・価格分解

    端末出荷台数と平均販売価格の分解。

    レポートは、プレミアム化とメモリーコスト上昇がASPを押し上げることで、台数減少と市場価値の上昇が両立し得ることを説明している。

  • 業界・産業分析フレームワーク産業チェーンの上流・中流・下流波及

    メモリーコストの価格転嫁とサプライチェーンへの影響。

    Citiは、メモリー価格上昇を上流部品からOEMの価格・利益率を経て、チップセットおよび下流ハードウェア・サプライヤーへの差別的な影響へつなげている。

資産マッピングと比較

投資テーゼから固有資産への構造化マッピング(強み、弱み、同業、リスク)。

  • MediaTek (2454.TW)
    優先する上流サプライヤー。
    強み
    Citiは、2Hのスマートフォン製品ミックス改善と、主要顧客の製品開発サイクル正常化による2027年事業の安定化を見込む。
    弱み
    2Q26の市場シェアは33%で、前年比1 percentage point低下した。
    比較
    Qualcommのシェアはより大きく低下し、2Q26には16%となった。
    リスク
    スマートフォン数量の継続的な弱さと、顧客による内製SoC採用の継続。
  • OmniVision (603501.SH; 00501.HK)
    優先する上流サプライヤー。
    強み
    Citiが有望な上流銘柄として挙げている。
    リスク
    メモリー価格圧力とスマートフォン・チェーン需要の弱まり。
  • Apple (AAPL.O)
    優先する下流エコシステムへのエクスポージャー。
    強み
    Citiは、底堅い出荷量、強い3Q26E生産、シェア拡大の可能性、iPhone発売と強化されたSiri AI機能による触媒を見込む。
    弱み
    SoCの供給逼迫により、2026E生産見通しは266mnから264mnへ引き下げられた。
    比較
    Appleの2Q26出荷量は前年比15%増で、広範なAndroidの弱さと対照的だった。
    リスク
    供給制約とメモリーコスト圧力。
  • Luxshare Precision Industry (002475.SZ; 2475.HK)
    優先するAppleサプライチェーン・サプライヤー。
    強み
    iPhone 18 Proの31%およびPro Maxの41%を供給すると推定され、前年より良いミックスとなる。
    比較
    FoxconnはiPhone 18プログラムの唯一のEMSサプライヤーになる見込み。
    リスク
    iPhone生産の実行と部品供給への依存。
  • Largan Precision (3008.TW), Lenovo Group (0992.HK), Lens Technology (6613.HK)
    優先する下流銘柄。
    強み
    Citiは、2Q26決算と潜在的なコンテンツ増加を踏まえ、これらを下流の優先銘柄に含めている。
    リスク
    Android出荷量の広範な減少とメモリー価格圧力の継続。
  • BYD Electronic (0285.HK) and Maxscend (300782.SZ)
    最も選好しない銘柄。
    弱み
    Citiは、スマートフォン・チェーンのダウンサイクル下で最も選好しない銘柄に位置付けている。
    リスク
    弱まるAndroidサプライチェーンへのより大きなエクスポージャーと、それに伴う収益圧力。

主要データ

  • 2026E世界スマートフォン出荷1.09bn units5%引き上げ。前年比14%減を示唆し、従来は17%減。
  • 2027E/2028E出荷予想改定-5%/-4%Citiはメモリー価格上昇が継続すると見込むため引き下げ。
  • 2Q26世界スマートフォン出荷276.3mn units前年比7.0%減、Citi予想の241.1mnを15%上回った。
  • 2Q26世界スマートフォンASPUS$504前年比24%増。
  • 世界スマートフォンASP成長予想10%/4%/2%2026E/2027E/2028E。メモリー価格の強さとプレミアム化が支える。
  • 2H26E iPhone 18生産81mn units推定7.5mnのiPhone 18 Foldを含む。
  • 2026E iPhone生産264mn unitsSoC供給逼迫により266mnから引き下げ。

影響と示唆

Citiは、持続的な部品インフレがスマートフォン市場をより高いASPとより低い台数需要へ移行させ、特に低価格帯Androidと新興市場に影響するとみている。Apple関連のコンテンツ増加と選別的な防衛的サプライヤーは比較的良好な位置にあり、Androidサプライチェーンの収益圧力は2H26に強まると予想している。

リスク

  • メモリー価格インフレが予想以上に長引き、OEMの利益率とスマートフォン出荷量を圧迫する可能性。
  • 低価格帯端末の構成比が高いため、新興市場は不均衡に大きな影響を受ける可能性。
  • Androidサプライチェーンの出荷は2H26に二桁減となり、1H26より重い収益圧力を生む可能性。
  • SoC供給逼迫により、Citiの2026年iPhone生産見通しは既に引き下げられている。

注目点

  • 9月のiPhone発売と強化されたSiri AI機能の展開。
  • 2H26のiPhone 18生産の実行、推定7.5mnの折りたたみ型生産を含む。
  • メモリー価格動向、OEMの価格転嫁、低コスト在庫の枯渇時期。
  • 特に新興市場、中国、インド、ラテンアメリカ、CEMAにおける地域別スマートフォン需要。
  • 2H26~1H27における優先サプライヤーのコンテンツ増加の証拠。
浙江ICP第2022035445-5号
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