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レポート解説Hilo Research

Pop Mart International Group(09992) レポート解説

レポートは、中国需要の底堅さが1H26の海外オンライン売上の急激なリセットの大部分を相殺すると予想しており、ポジショニングはすでに弱気である。店舗主導の需要が一時的なSNS主導の急増に代わることで、海外売上は2027年に回復するとみている。

機関Morgan Stanley
日付20260817
企業Pop Mart International Group
ティッカー09992.HK
業界China/Hong Kong Consumer
格付けOverweight

要約

レポートは、中国需要の底堅さが1H26の海外オンライン売上の急激なリセットの大部分を相殺すると予想しており、ポジショニングはすでに弱気である。店舗主導の需要が一時的なSNS主導の急増に代わることで、海外売上は2027年に回復するとみている。

Overweight、目標株価HK$214.00、2026年8月17日終値HK$153.50比で39%の上昇余地。
Pop Mart09992.HKOverweight1H26プレビュー中国消費海外リセットIPコレクティブルP/Eバリュエーション
  • Morgan Stanleyは1H26売上をRmb17.9bn、純利益をRmb5.4bnと予想し、それぞれ前年同期比29%増、18%増。
  • 中国売上は1H26に52%増が予想される一方、オンライン需要の正常化により海外売上は6%減。
  • 2026年売上予想は10%下方修正されRmb37.6bn、目標株価はHK$247からHK$214へ引き下げられた。
  • 同社は海外の再加速を主因として、2026-28年の調整後純利益CAGRを13%と予想している。

レポート解説

概要

この業績プレビューレポートは、Pop Martが例外的だった2025年のLabubu需要後に海外オンライン売上がリセットするなかで、利益成長を維持できるかを検討している。Morgan StanleyはOverweightを維持し、中国を短期的な利益の支え、店舗主導の2027年海外回復を中心的な長期カタリストとみる一方、リセットを受けて予想とバリュエーション前提を引き下げている。

主要見解

Morgan Stanleyは、株価が1H26決算前後でレンジ内にとどまると予想している。約3カ月間にわたり会社からの新情報が乏しく、高頻度データが海外売上の急減を示したため、投資家ポジションはすでに弱気に傾いている。同社は、1Hの前提は保守的であり、中国のオフライン売上、米国・欧州の店舗生産性、海外SG&A、粗利益率がモデルを上回る可能性があると主張する。1H26の売上はRmb17.9bn、粗利益率は70.1%、営業利益率は39.7%、純利益率は30.3%、純利益はRmb5.4bnと予想し、前年同期比で売上29%増、純利益18%増に相当する。 中国は海外減収の大部分を相殺し、利益貢献の比重をさらに高めると予想される。Morgan Stanleyは1H26の中国売上をRmb12.6bn、前年同期比52%増と予想しており、オフラインが30-40%増、オンラインが80-90%増となる見込みである。Douyinのモメンタム低下は、Pop DrawとTmallで一部相殺されるとみる。中国は1H25に本社費用控除前のセグメント営業利益の62%を占めたが、売上約50%増と安定したセグメント営業利益率を前提に、1H26にはその寄与が80%近くに達すると推定している。新旗艦店の出店、会員増加、クロスセルの改善、オンライン維持率とARPUの上昇、限定的な店舗カニバリゼーションがこの見方を支える。 レポートは海外の弱さを、広範なオフライン需要の崩れではなく、2025年のSNS話題化後のオンラインLabubu売上における異例に高い比較ベースに主に帰している。Morgan Stanleyは2026年の海外売上を前年同期比27%減と予想し、オンライン売上は57%減、オフライン売上はおおむね横ばいとみる。1H26は海外売上が6%減、アジアが11%減のRmb2.5bn、米州が8%減のRmb2.1bn、欧州・その他が30-40%増のRmb0.7bnと予想する。海外市場全体では、オフライン売上は23%増のRmb3.2bn、オンライン売上は37%減のRmb1.6bnとなる見通しである。同社は、店舗、ポップアップ、現地限定版、文化的アイコンとのコラボレーションによる需要は、従来のオンライン急増よりも再現性が高いとみており、オフライン顧客基盤の拡大と現地実行の改善を受けて、海外売上は2027年に24%成長へ戻ると予想する。 このリセットは営業レバレッジ低下も生む。Morgan Stanleyは1H26の海外粗利益率を74.0%に維持する一方、店舗と現地チームへの投資により、海外営業利益率を1H25の44.1%から31.0%へ引き下げている。海外SG&Aは売上減少にもかかわらず前年同期比35%増となり、SG&A比率は30%から43%へ上昇する見込みである。eコマース・プラットフォーム費用および輸送・物流費を除く海外SG&AはRmb1.8bn超となり、1H25の2倍超と予想され、店舗展開、現地チーム、本社支援に十分な余力を与えるとしている。グループ全体では、2026年の売上をRmb37.6bn、前年比1%増、粗利益率を69.7%、SG&A/売上高を31.4%、純利益を約Rmb11bn、前年比13%減と予想する。 レポートは前年比の圧力が3Q26に最も強くなると予想し、グループ売上は30-35%減、その後4Q26は10-15%減と見込む。それでも、海外売上は3Qに前期比5-10%増、4Qに35-40%増と予想され、逐次的な改善を見込んでいる。4Qは通年海外売上の約33%を占めるとみる。経営陣は2H26売上が1H26を上回るとガイダンスする見込みで、Morgan Stanleyは2H売上を1H比10%増、2H25比15%減と予想する。注目すべき実行面の証拠は、グローバル在庫・マーチャンダイジング調整、規律ある店舗出店、海外会員システム、米国・欧州・日本でのPop Now直販フォーマット展開、そして米国のオフライン成長がeコマース正常化を相殺できるかどうかである。 Morgan Stanleyは、主に最近の海外トレンドを反映して、2026/27/28年の売上予想をそれぞれ10%/13%/15%引き下げた。地域構成、運賃、海外向け一部ぬいぐるみ製品の低いチャネルマークアップを理由に、粗利益率前提を1.1ppt/1.1ppt/1.0ppt引き下げ、営業レバレッジ低下を反映してSG&A比率前提を1.3ppt/1.2ppt/1.0ppt引き上げた。調整後純利益率予想は2026-28年で29.5%、29.1%、29.0%となった。こうした改定後も、海外回復を主因として、2026-28年の売上CAGRを14%、調整後純利益CAGRを13%と予想している。 目標株価は、バリュエーション基準を2027年へロールオーバーしたうえで、利益予想の下方修正と目標P/Eを従来の23xから21xへ引き下げたことを反映し、HK$247からHK$214へ引き下げられた。ベースケースは2026-28年EPS CAGR 13%に対して約1.6x PEGを示す。Morgan Stanleyの強気ケースは、ベースケース比20%高い2027 EPSと23x P/Eを用いるHK$286であり、弱気ケースは、ベースケース比25%低い2027 EPSと14x P/Eを用いるHK$108である。同社は、海外売上の安定化または逐次的な回復が確認されれば、より高いマルチプルを支える可能性があると論じており、北米と欧州が世界のIPコレクティブル支出の約75%を占めること、ならびにPop Martの強いキャッシュフローと35% ROEを事業モデルの裏付けとして挙げている。

分析フレームワーク

Morgan Stanleyは、地域別・チャネル別の売上予想とマージン、SG&Aの前提を組み合わせて利益を予測している。中国と海外市場を分け、さらにオフライン需要とオンライン需要を区分することで、海外減速がベース効果によるものか、より広範な需要悪化を反映するものかを検証する。そのうえで複数年の利益予想を改定し、2027年利益にシナリオ別P/E倍率を適用してベース、強気、弱気の各バリュエーションを算出している。

手法メモ

  • 業界・産業分析フレームワーク数量・価格分解

    地域別・チャネル別の売上分解

    レポートは売上を中国、アジア、米州、欧州に分け、さらにオフラインとオンラインに区分することで、海外リセットが店舗需要ではなくオンライン需要に集中していることを示している。

  • 企業ファンダメンタルズ・財務フレームワーク営業・財務レバレッジ分析

    海外展開コストによる営業レバレッジ低下

    Morgan Stanleyは、海外売上の減少と固定SG&Aの増加を海外営業利益率の低下につなげる一方、店舗生産性とコスト管理が結果を改善し得るかを検討している。

  • バリュエーション手法PER・PEG評価

    2027年予想EPSとインプライドPEGを用いるシナリオP/Eバリュエーション

    レポートはベースケースで2027e P/E 21x、強気ケースで23x、弱気ケースで14xを用いてPop Martを評価し、PEGを用いてマルチプルと予想EPS成長を関連付けている。

資産マッピングと比較

投資テーゼから固有資産への構造化マッピング(強み、弱み、同業、リスク)。

  • Pop Mart International Group (09992.HK)
    主要カバレッジ企業。中国での利益の底堅さが、2026年の海外オンライン需要リセットの大部分を相殺すると予想される。
    強み
    中国の成長、リピート性のある店舗主導の海外需要、拡大する店舗網、強いキャッシュフロー、2028年に予想される35% ROE。
    弱み
    海外オンライン売上は高い2025年ベースからリセットしており、海外SG&Aの増加が営業レバレッジ低下を招いている。
    比較
    Morgan Stanleyは、北米と欧州が世界のIPコレクティブル支出の約75%を占めることを踏まえ、Pop Martは世界のIP製品機会と比べてまだ初期段階にあるとみている。
    リスク
    消費低迷、ポップトイ/IPライフサイクルの短期化、海外展開の鈍化、新製品モメンタムの弱まり、貿易摩擦が利益とバリュエーションを圧迫する可能性がある。

主要データ

  • 1H26売上予想Rmb17.9bn前年同期比29%増
  • 1H26純利益予想Rmb5.4bn前年同期比18%増
  • 1H26粗利益率70.1%前年同期比ではおおむね横ばいだが、2H25の73.2%を下回る
  • 1H26中国売上予想Rmb12.6bn前年同期比52%増
  • 2026年海外売上予想Rmb11.9bn主にオンラインチャネルの影響で前年同期比27%減
  • 2026年売上予想Rmb37.6bn前年同期比1%増、従来予想から10%下方修正
  • 2026年純利益予想Rmb11bn前年同期比13%減
  • 2026-28年調整後純利益CAGR13%Morgan Stanley予想
  • ベースケース目標株価HK$2142027e P/E 21x、HK$247から引き下げ
  • 強気・弱気ケース価値HK$286 / HK$1082027e P/Eの23x / 14xシナリオ倍率に基づく

影響と示唆

Morgan Stanleyは、海外の弱さがオンラインLabubu需要の比較ベースに集中し、店舗主導の需要が伸びるかどうかが重要な分岐点だとみている。このパターンが確認され、中国の底堅さ、グローバル調整、店舗生産性、会員施策の進展が伴えば、2027年の海外回復とバリュエーション再評価という見方を支えるとしている。

リスク

  • 個人投資家が2026年の二桁売上成長を期待している場合、Morgan Stanleyの1%成長予想と3Q26売上減少予想に失望する可能性がある。
  • 中国または海外市場で予想以上に消費環境が悪化すれば、売上と利益が低下する可能性がある。
  • IPと製品モメンタムが想定より短命に終わる、または魅力的な製品を継続的に創出できない可能性がある。
  • 海外展開、新規事業、店舗生産性、オンラインからオフラインへの移行が予想を下回る可能性がある。
  • 貿易摩擦がリスクとして挙げられている。

注目点

  • 中国オフライン売上の成長、旗艦店による浸透、カニバリゼーションの可能性。
  • 米国・欧州の店舗生産性と、オフライン成長がオンライン正常化を相殺できるか。
  • 海外SG&A、粗利益率、コスト管理改善の証拠。
  • オンライン売上の高い比較ベースがリセットするなかでの、3Q26および4Q26の逐次的な海外売上トレンド。
  • グローバル在庫調整、規律ある店舗出店、海外会員システム、Pop Now展開の進捗。
  • 経営陣の2H26売上ガイダンスと、中国・海外需要に関する評価。
浙江ICP第2022035445-5号
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