China industrial profits and revenue:中国の工業利益と売上高は8月に前月比で増加へ転換
Goldman Sachsによると、季節調整後の中国の工業利益と売上高は8月にともに前月比で増加し、7月の減少から反転した。利益の前年比伸び率は鈍化したが、上流産業の力強さが下流部門の利益成長の大幅な減速を相殺した。
要約
Goldman Sachsによると、季節調整後の中国の工業利益と売上高は8月にともに前月比で増加し、7月の減少から反転した。利益の前年比伸び率は鈍化したが、上流産業の力強さが下流部門の利益成長の大幅な減速を相殺した。
- 工業利益は8月に前年比4.9%増となり、7月の11.0%増から鈍化した。
- 季節調整後の工業利益の前月比伸び率は、7月の-3.1%から+0.6%へ転じた。
- 工業売上高は前年比7.4%増、前月比0.8%増となり、7月はそれぞれ6.5%増、-3.8%だった。
- 上流の利益成長率は前年比19.8%へ加速した一方、下流は0.5%へ減速した。
- 工業全体の利益率は12カ月平均ベースでおおむね横ばいだった。
レポート解説
概要
このマクロデータ・ノートは、中国の8月の工業利益と売上高を検証している。Goldman Sachsは、両指標が前月比で増加へ転じたこと、利益の前年比成長が上流産業にシフトしたこと、全体の利益率が安定したことを強調している。
主要見解
中国の工業利益は8月に前年比4.9%増となり、7月の11.0%増から鈍化した。ただし、Goldman Sachsの季節調整済み・年率換算なしの試算では、利益は7月の3.1%減の後、前月比0.6%増となった。このためレポートは、前年比の伸び率が鈍化したにもかかわらず、8月の結果を前月比での改善と位置付けている。 利益成長の構成は上流産業に移った。下流の利益は8月に前年比0.5%増と、7月の9.6%増から減速した一方、上流の利益成長率は12.7%から19.8%へ加速した。Goldman Sachsは、石炭採掘・選炭、非鉄金属の製錬・圧延、石油・コークス・核燃料を主な寄与分野として挙げている。国家統計局はまた、電子部門が1月から8月の15.7%の工業利益成長に9.7パーセントポイント寄与し、次いで原材料製造業が6.2パーセントポイント寄与したとしている。 工業売上高は8月に前年比7.4%増となり、7月の6.5%増を上回った。利益と同じ季節調整済みの前月比ベースでは、売上高は7月の3.8%減の後、0.8%増となった。売上高と利益が改善したにもかかわらず、レポートは、利益総額を売上高で割った全体の利益率が12カ月平均ベースで8月におおむね横ばいであり、上流の利益率はわずかに上昇したとしている。
分析フレームワーク
レポートは、前年比およびGoldman Sachsによる季節調整済み・年率換算なしの前月比指標で8月と7月の工業データを比較している。その後、上流と下流の利益動向を分け、寄与した業種を特定し、12カ月平均ベースの利益総額対売上高比率で利益率を評価している。
手法メモ
上流と下流の利益成長率の比較
レポートは産業チェーン上の位置別に工業利益を分け、8月の改善が上流産業に主導され、下流の利益成長が減速したことを示している。
利益総額を売上高で割る利益率分析
レポートは、利益総額と売上高の比率を12カ月平均ベースで評価し、売上高の成長と並行して収益性が変化したかを判断している。
主要データ
- 工業利益+4.9% yoy; +0.6% sequentially, seasonally adjusted and non-annualized8月。7月は+11.0% yoy、-3.1% sequentially。
- 工業売上高+7.4% yoy; +0.8% sequentially, seasonally adjusted and non-annualized8月。7月は+6.5% yoy、-3.8% sequentially。
- 下流の利益成長+0.5% yoy8月で、7月の+9.6% yoyから減速。
- 上流の利益成長+19.8% yoy8月で、7月の+12.7% yoyから加速。
- 電子部門の工業利益成長への寄与9.7pp国家統計局による1月から8月の15.7%工業利益成長への寄与。
- 原材料製造業の寄与6.2pp国家統計局による1月から8月の15.7%工業利益成長への寄与。
影響と示唆
レポートは、8月の工業利益と売上高がともに前月比で改善した一方、前年比の利益動向はより上流産業に依存したことを示している。全体の利益率が安定していることは、この改善が工業全体の収益性の広範な変化を伴わなかったことを示唆する。